700を超えるスピーカーにあのニコール・キッドマンも登壇!
期間中500を超えるカンファレンスのテーマは多岐にわたり、テクノロジー関連では話題の生成系AIや自動運転をはじめ、ヘルスケアやメドテック、メタバース、宇宙開発などの話題が取り上げられていた。気候変動、フェイクニュース、ワークスタイルといった社会課題に関する話題もあれば、投資や広告、マーケティングなど実践的な話題もあり、もちろん音楽、映画、ゲームに関するセッションもたくさん用意されていた。
カンファレンスのほとんどはスライドなどを使わずトーク形式で行われる。
著名人が登壇するプログラムでは、オースティンで人気を誇る未来学者のエイミー・ウェブをはじめ、グラミー賞受賞アーティストのチャンス・ザ・ラッパー、人気SFドラマ「ブラック・ミラー」の作者であるチャーリー・ブルッカーが登壇。オーストラリアで人気を誇るアーティストや著名人もいろいろ参加していて、中でも映画監督のバズ・ラーマンと女優のニコール・キッドマンが話題を集めていた。
オーストラリア女優として地域の映画産業にも貢献するニコール・キッドマンがスピーカーとして登壇。
街全体が一体となってお祭り気分を盛り上げる
SXSWシドニー全体の構成は、本場オースティンのスタイルをそのままコンパクトにまとめたような内容になっていたが、雰囲気としてはシドニーの街と一体化したとてもオープンな空気にあふれていた。例えば、会場の一つになっていたICCのすぐ隣にあるTumbalong Parkは、パートナーの特設ブースを含む一部以外はバッジ(参加チケット)無しでも出入りでき、常設の屋外ステージで催されるプログラムやライブも自由に見ることができる。
ICCに隣接する「Tumbalong Park」はSXSWシドニーのシンボル的な存在になっていた。
同じく会場になっていたパワーハウス博物館はもともと入場無料で、中にある常設展やギャラリーが自由に見られるというように、どこからどこまでがイベントという境目が感じられないところが面白かった。
街中を歩いていると会場を案内するサインがあちこちにあり、ショッピングモールや映画館といったふとしたところにVenue(イベントスポット)のステッカーが貼ってあり、こんなところまでイベント会場になっているのかという。お宝ポイントを見つけるような楽しさも味わえる。
夕方から深夜にかけてはICCから少し離れたセントラル駅に近いエリアを中心に、25の会場でライブや上映会が開催された。古くからある小さなホテルのバーエリアもあれば、狭い裏道に入口がある隠れ家のようなライブハウスもあり、大学の地下にあるイベントホールは深夜までライブが行われていた。
ライブスポットはいろいろなパートナーがスポンサーになっている。
映画やゲームイベントも夜遅くまであり、シドニーの街中はそれほど治安が悪くないことが感じられた。週末は特に人が多く、深夜を過ぎてもたくさんの人たちが街にあふれていた。
上映前後にはちょっとしたトークイベントや参加者との交流の機会が設けられている。