物流業界の人手不足が懸念されるなか、政府は10月6日、荷物の再配達を減らすために「置き配」にポイントを付与する緊急対策を発表した。
「置き配」とは、あらかじめ指定した場所(玄関前、置き配バッグ、宅配ボックス、車庫、物置など)に荷物を届けてもらうサービスを指すが、マンションなどの場合、入口がオートロックになっていることも多く、不在時には場所の指定に悩むこともある。そんな中、現在注目を集めるのが「宅配ボックスあり」物件だ。
そこで、不動産・住宅情報サービス「LIFULL HOME’S」はこのほど、「宅配ボックスあり」物件の現在のニーズや賃料差異について調査を実施し、その結果を発表した。
調査1.「宅配ボックスあり」物件のシェア率は緩やかに増加中
一都三県の賃貸マンション/アパートの中で「宅配ボックスあり」の物件割合を月毎に調べたところ、2023年3月以降緩やかに増加し、2023年9月には直近一年で最高となる41.1%となった。
コロナ禍におけるネット購入・非対面受け取りの需要増で爆発的に普及が進んだ宅配ボックスだが、企業の出社回帰も相まってか、今現在においても引き続き普及が進んでいるようだ。
調査2.「宅配ボックスあり」を「必須条件」にした割合、直近では6割近くまで上昇
LIFULL HOME’Sでは物件探しの検索条件を「できれば/必須」で優先順位づけをして検索できる『できれば検索』という機能を搭載している。そこで、物件を探す際に、「宅配ボックスあり」が「必須」選択された割合を調査したところ、2023年6月以降伸びが大きく、直近では6割近くが「必須」選択をしていることがわかった。
調査1のとおり「宅配ボックスあり」物件の割合は4割程度だったのに対し、「必須」としている人は6割近く、ニーズに対して供給はまだ足りていないということができそうだ。