就活生同士の会話で使われることが多い「インターンシップ」という言葉。近年インターンシップ制度を導入する企業も増えてきているが、アルバイトや実習との違いがわからない方も多いのではないだろうか。
そこで本記事では、「インターンシップ」の定義や参加者側のメリットを解説する。インターンシップへの参加に興味がある方や、仕事でインターンシップ参加者とかかわる機会がある方はチェックしておこう。
インターンシップとは
まずは、「インターンシップ」の定義から見ていこう。「アルバイト」や「実習」との違いも併せてチェックしてほしい。
■インターンシップとは何か
インターンシップとは、学生が実社会に出る前に参加する職場体験のこと。インターンシップに参加することで、志望する業界や職種、企業に関する理解を深められるだけでなく、自身の適性や能力の見極めや、職場での実践力の向上にも繋がるため、就職活動の一環として参加する学生も少なくない。
■インターンシップの内容
インターンシップのプログラム内容は実施企業によって異なるが、一般的には以下のような内容が含められるケースが多い。
- グループワークでの課題解決や企画立案、プレゼンテーション
- ロールプレイングによる営業体験
- 先輩社員のアシスタントとして実際の業務を体験
- 先輩社員との座談会や交流会
- 人事担当者や先輩社員による業界・企業説明会
- 会社・職場見学、工場見学
参加する場合に、は事前にプログラムの詳細を確認しておくと良いだろう。
■「インターンシップ」と「アルバイト」「実習」との違い
それぞれの目的
「インターンシップ」は、学生に業界・企業への理解を深めてもらうために企業が開催する職場体験プログラムだ。そのため、学生が日頃の生活では知る機会の少ない業種や職種の募集がある。
一方、「アルバイト」は、企業が即戦力を求めて採用する人材で、社会経験のない学生でもマニュアルの内容を覚えれば無理なくこなせるような仕事の募集が多い。
また、「実習」は、学校で行う「教育実習」のように、専門的な業務の訓練のことを指す。
給料の有無にも着目
なお、「インターンシップ」には、給料が発生するものとしないものがあるが、「実習」には基本的に給料が発生しない。反対に「アルバイト」は必ず報酬が支払われる形態だ。
どれも労働に関係する言葉ではあるが、その目的や報酬の有無に違いがあることを覚えておこう。
「インターンシップ」のメリット
次に、企業への就職を検討している学生がインターンシップに参加するメリットを紹介する。
1. 業界研究や企業研究に役立つ
企業説明会や合同説明会などが開催されるシーズンに入る前に数社のインターンシップに参加すれば、実際の仕事を体験しながら、じっくりと業界や業種、企業を比較検討できる。本格的に就活が始まる時期には、志望する企業や職種を絞り込んだうえで効率的に就職活動を進められるだろう。
2. 社会人として働く姿がイメージできる
インターンシップでは、実際にその企業で働く社員と会話をすることができる。仕事内容の詳細や業務のやりがいだけでなく、その業界や企業の魅力などについて生の声を聞けるため、ホームページや冊子から入手できる情報よりも質の高い情報を得られる。社員との会話を通じて、自らが社会人として働く姿をより具体的にイメージできるようになるだろう。
3. インターン先の企業の雰囲気を体感できる
その企業や働く社員の雰囲気を体感できるのも、インターンシップに参加することで得られるメリットの一つ。その企業との相性の良し悪しを事前に判断しやすく、実際に入社することになった場合もミスマッチが生じづらい。
4. 志望動機がスムーズに作成できる
インターンシップに参加した企業にエントリーする場合、実際にプログラムに参加した経験をもとに志望動機を作成できる。そのため、履歴書やエントリーシートをより説得力のある内容に仕上げられるだろう。
5. 就活仲間を作れる
インターンシップには、自分が在籍している大学の学生だけでなく、他大学の学生も参加する。さまざまな大学の学生たちとの接点を持つことで、今後の活動の参考になるような情報が得られるだろう。また、インターンシップをきっかけに就職活動を乗り越える仲間ともいえるような友人ができることもある。
文/編集部