「アジェンダ」は、会議でよく使われるビジネス用語の一つ。しかし、言葉のニュアンスは理解していても、正確な意味を説明できない人は意外と少なくないはず。
そこで本記事では、ビジネスで使う「アジェンダ」の意味や、よく似た「レジュメ」との違い、アジェンダの作成方法についても解説する。最後に紹介する「アジェンダ」の類語も、ぜひこの機会にチェックしておこう。
アジェンダとは
まず、ビジネス用語として使われる「アジェンダ」の意味を解説する。
会議のために作成する進行表のこと
アジェンダとは、会議内容をまとめた進行表のこと。議題や進行内容のほか、その議題が取り上げられることになった背景や関係資料も内容に含まれる場合がある。会議を開催する目的や、その場で決定すべき内容をアジェンダとしてまとめ、会議参加者に事前に共有すれば、当日スムーズに話し合いを進めることができる。
「アジェンダ」と「レジュメ」との 違い
アジェンダと混同しやすい言葉に「レジュメ」がある。レジュメは、会議で話す内容を要約した書類のこと。日本語では「概要」や「要約」と表現することができる。アジェンダとレジュメはそれぞれ別の目的で作成される書類を指すため注意しよう。
アジェンダの作り方
次に、アジェンダの作り方について見ていこう。ここでは基本の構成、作成時に意識したいポイントを解説する。
アジェンダの基本構成
アジェンダの構成を作成する際は、基本的に以下の7つの項目を掲載するとわかりやすくなる。
1.会議の名称
2.会議の議題
3.会議の目的
4.開催日時・場所
5.タイムスケジュール(議題の順序や流れ)
6.参加者名(氏名、肩書き、人数)
7.アジェンダ以外の配布資料(資料のページ数や種類の掲載)
アジェンダを一度作成した後は、次回以降の作成作業を効率化できるよう、テンプレートを保存しておくのが良いだろう。
会議で役に立つアジェンダ作りのポイント
アジェンダを作成する場合に意識したいポイントは、以下の3つ。
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会議終了後の議事録作成を効率化できるようにする
会議終了後、会議内容を記録するために議事録を作成するケースが多い。アジェンダを作る際には、議事録作成を効率化できるよう、必要なポイントを押さえておくようにしたい。
2. 会議進行を意識してアジェンダを作成する
「どのように会議を進行するか」を意識しながらアジェンダを作成することで、会議当日も議論が本筋から脱線することを防ぎながらスムーズに話し合いが進められるだろう。
3. 時間に余裕を持たせてスケジュールを組む
会議の予定時間に対して議題数が多すぎる場合、進行がタイトになり、それぞれの議題内容の話し合いが抽象的になる可能性がある。議論が予測していない方向へ発展する場合もあるため、タイムスケジュールには余裕を持たせておこう。
アジェンダの類語
最後に、アジェンダと同じような意味で使える3つの類語を紹介する。
1. タイムテーブル
時間割りや時刻表、予定表や計画表を意味する言葉だ。
【例文】
「イベントのタイムテーブルが決まったそうだ」
「あのTV番組のタイムテーブルは、ベテランプロデューサーによって構成された」
「CMのタイムテーブルは秒刻みだった」
2. プログラム
物事の進行状態における計画や予定、予定表を指す表現だ。また、演劇・映画・TVなどの演目や曲目、番組のこと、出演者や解説が印字された小冊子や番組表を意味することもある。
【例文】
「今年の新人教育のプログラムは、昨年の内容よりも手厚くなっていた」
「雨天によって演劇のプログラムが一部変更された」
「本番組のプログラムは、明日から刷新される予定だ」
3. スケジューリング
予定や日程を組むことを表す言葉。
【例文】
「スムーズな業務遂行のために、効果的なスケジューリングが必要だ」
「彼は業務の優先順位を洗い出し、スケジューリングを見直した」
「課長から指示があり、新しい会議のスケジューリングを作った」
文/編集部