靴の種類の一つである『ローファー』という名称には、どのような意味があるのか気になっている人もいるのではないでしょうか?意味や歴史を知ることで、ファッションへの理解が深まります。種類や選び方も確認し、購入時の参考にしましょう。
ローファーの意味や歴史
ローファーという存在自体は知っていても、名称の意味を知らない人は珍しくありません。どのような意味があるのか、特徴やメリットと併せて紹介します。歴史についても確認し、理解を深めましょう。
「怠け者」という意味を持つ革靴
ローファーは、英語で怠け者を意味する『loafer』が元になっている言葉です。イギリスで生まれたスリッポンタイプの革靴を指します。もともとはアメリカの靴メーカー『ネットルトン(Nettleton)』の商標でしたが、現在では一般的な名称として使われています。
ローファーはひもで締める必要がないため、ゆったりと履けるのが特徴です。立ったまま着脱もでき、楽で便利な点も魅力です。フォーマル感には欠けるものの、カジュアルに見えすぎないため、ビジネスカジュアルなどのファッションにも使いやすいというメリットもあります。
ローファーの種類
ローファーとひとくくりにされがちですが、実際には数種類あります。どのような種類があるのか、それぞれの特徴とともに見ていきましょう。
ペニーローファー
定番のスタイルとされているのが、『ペニーローファー』です。『コインローファー』と呼ばれることもあります。
アッパーの甲周りに、『サドル』と呼ばれる切れ込みの入った帯状の飾りが付いているのが特徴です。1950年代にアメリカの学生の間で、サドルの切れ込みの部分に1セント硬貨(ペニー)を入れるのが流行し、それが名称の由来とされています。
ベーシックなスタイルは甲の部分だけにサドルが付いている『ハーフサドル』ですが、ソールまでサドルが付いている『フルサドル』、ハーフサドルの両端にステッチを入れた『ビーフロール』というスタイルもあります。
ビットローファー
『ビットローファー』は、サドルの部分に馬具(ホースビット)をモチーフとした金具があしらわれているローファーです。ビットローファーが初めて登場したのは、1953年といわれています。イタリアの高級ブランド『GUCCI(グッチ)』が、もともとレディースバッグに採用していたデザインを取り入れました。
光沢のある金具の飾りが付いているため、エレガントな雰囲気を演出できます。金具の大きさやデザインによって雰囲気が変わり、上品な華やかさや高級感などを演出できます。
タッセルローファー
サドルの部分に房飾り(タッセル)があしらわれているのが、『タッセルローファー』です。房飾りが付いていることで、定番のスタイルよりもクラシカルでフォーマルな雰囲気を演出できるのが特徴です。
タッセルローファーの誕生には、ハリウッド俳優のポール・ルーカス氏が関わっているとされています。イギリスから持ち帰った房飾り付きの靴をアメリカの靴屋に持ち込んで、よりシンプルでより格好よくするように依頼したのがきっかけです。
そして、靴メーカーとして広く知られている『ALDEN(オールデン)』が考案したのが、タッセルローファーとされています。
ヴァンプローファー
『ヴァンプローファー』は、サドルや装飾が付いていないローファーです。モカシン縫いが施されているのが定番で、ステッチのうねりがコブラを連想させることから『コブラヴァンプ』とも呼ばれています。
甲の部分に何も付いていないシンプルなデザインなので、どのようなファッションにも合わせやすいのがメリットです。爪先に向かって細くなるデザインや、爪先が少し上に向いたデザインなどさまざまなスタイルがあります。
エレガントな高級感を演出できる光沢感のある素材のものなど、シンプルがゆえに存在感が増すデザインにもなるのが魅力といえるでしょう。
ローファーの選び方
ローファーの種類が多すぎて、どれを選べばよいのか迷う人は少なくありません。購入の際に意識したい選び方のポイントを紹介します。
シーンに合わせて選ぶ
シーンによって着用できるローファーが異なるため、どのようなシーンで履くのか考えて選ぶのがおすすめです。基本的にはカジュアルな靴と認識されているため、冠婚葬祭を含めフォーマルなシーンでの着用は避けましょう。
ただし、ビジネスカジュアルが推奨されているシーンや、ラフなビジネスシーンであれば着用しても問題ないとされています。ビジネスシーンで着用するのであれば、黒や茶色など落ち着いた色のコインローファーやタッセルローファーが適しています。
シンプルでカジュアル感のない素材を選ぶのも、大切なポイントです。光沢感のある素材やシンプルな加工のものが適しています。カジュアルなシーンでは、どのタイプでも着用できます。ファッションやシーンに合わせて選びましょう。
履き心地を確認する
靴を選ぶときは、試着をして履き心地を確認することが大切です。特にローファーの場合は、ひもがある革靴とは異なり横幅を調節できないため、よりサイズ選びや履き心地が重要といえます。
ひもで調節できない分、ぴったりなサイズよりも、締め付け感がない程度に少し小さめのサイズを選ぶのがポイントです。中敷きを使ってフィット感を調節するのもよいでしょう。
なお、大きすぎるサイズだと歩くときにかかとが抜けてしまい、見た目が悪いだけでなく、足に負担がかかります。靴擦れができてしまう可能性もあるので注意しましょう。
構成/編集部