新しく投資を始めたい、別の証券会社も併用したいなどで新しい証券会社を選ぼうと思っても、自分で調べて比較するのは難しい。そこで証券会社に詳しいマネーライターと編集部が目的別におすすめの証券会社をセレクトした!
マネーライター・ファイナンシャルプランナー
松岡賢治さん
シンクタンクや証券会社のリサーチ部門での経験を生かし、金融関係の記事を多数執筆。著書に『豊富な図解でよくわかる! キャッシュレス決済で絶対得する本』など。
初心者ならネット証券一択。用途に合わせて選ぼう
新しく株式投資を始めたり、別の証券会社に乗り換えたりする際、どの証券会社にするかは悩みどころだ。マネーライターの松岡賢治さんによると、初心者はネット証券が断然オススメだという。
「初心者でも扱いやすいインデックスファンドが多いことが大きな利点です。対面証券が多く取り扱うアクティブファンドに比べて信託報酬が安く、低コストで運用可能です。実店舗を持たない分手数料が安いことも強みです。対面証券のメリットは、店舗で相談しながら株を購入できることや、IPO(※)の取扱件数が多いことがあげられます」
ネット証券の勢いは止まらず、SBI証券は新NISAに関する国内株・投資信託、米国株、米国や中国、シンガポールなどの海外ETFの取引手数料無料のサービスを開始する。ほかの証券会社でも同様にお得なサービスを展開していると松岡さんは語る。
「例えば松井証券は、2023年11月より業界最高水準となる投信残高の最大1%ポイントが貯まる特典を開始します。多種多様なサービスが生まれるのもネット証券の魅力です」
※「新規公開株」のこと。証券会社は上場前の株式の購入権利の抽選を行ない、当選者はその株式を上場価格で購入できる。
対面とネット、それぞれの強みは?
店頭で相談しつつ資産運用できるのが対面証券の強みだが、その分手数料が高い。ネット証券は自分で調べる必要があるが、PCやスマホで手軽に購入でき、手数料も安い。
証券会社を数字で比較すると
国内個別株の総数は対面証券もネット証券も大きな差はないが、投資信託の取扱数と取引手数料に大きな差がある。投資信託を探すならネット証券に軍配が上がるだろう。
※1:約定時のもの。金額は取引金額5万〜3000万円として算出 ※2:国内株式(ETF、REIT等含む)、国内新株予約権証券の場合 ※3:「ダイワ・コンサルティング」コースでコンタクトセンターを利用した場合 ※4:総合コースで支店(支店代表電話を含む)を利用した場合 ※5:ゼロコースの場合、2023年10月2日約定分から、国内株式のみ対象 ※6:2023年9月30日発注分から、一部条件あり ※7:取引毎手数料コースの場合。税抜き
目的別のおすすめネット証券会社8選
ポイ活も頑張りたい人は「楽天証券」
[おすすめポイント]楽天ポイントをフル活用できる
最大の魅力は楽天関連サービスで得られる楽天ポイントを投資商品の購入に充てられる点だ。また、株を購入する際にもポイントが還元される。楽天ポイントを最大限活用したい人は楽天証券を選ぼう。
〈お得なTIPS〉還元率がUPしたクレカ積み立てを使おう!
楽天カードでのクレカ積み立てなら、楽天カードは0.5%、楽天ゴールドカードは0.75%、楽天プレミアムカードは1.0%ポイント還元される。またキャッシュ積み立てでも0.5%付与される。クレカ積み立てをすればポイ活がさらにはかどる!
投資初心者なら「SBI証券」
[おすすめポイント]ネット証券の中でも屈指の品揃え
国内株、投資信託はもちろんのこと、米国株も6000銘柄以上扱っており、品揃えの豊富さはネット証券の中でも随一。単元未満株にも対応しており、幅広い商品から投資したい銘柄を選べる。
〈お得なTIPS〉「Vポイント」ユーザーにはポイ活が可能
三井住友カードでクレカ積み立てをすると、0.5〜5.0%のVポイントが還元される。貯まったVポイントはカードの支払額へ充当できるほか、Vポイント投資にも利用できる。もちろん、つみたてNISA、新NISAにも対応している。
資産運用のサポートが欲しい人は「マネックス証券」
[おすすめポイント]ロボアドバイザーが助言
目標の資産運用タイプに合わせて「ロボアドバイザー」が達成率の診断やリバランスの提案など各種サポートをしてくれる。
〈お得なTIPS〉米国株取引手数料を米ドルでキャッシュバック!
外国株取引口座への初回入金日から20日間に取引した米国株取引手数料(税抜き)を、最大3万円分まで米ドルでキャッシュバッしてくれる。
ソフトバンクやPayPayのユーザーなら「PayPay証券」
[おすすめポイント]PayPayアプリ上で運用できる
PayPayアプリ内の「資産運用」から利用できる。別アプリを入れなくても、普段から使っているアプリで行なえるのは便利だ。
〈お得なTIPS〉ポイントのみで投資できる
ポイント投資なら貯まったPayPayポイントのみで資産運用が行なえる。すべての商品・銘柄で使え、23年3月からはETFや投資信託にも対応している。PayPayマネーへのチャージも可能だ。
今すぐ投資を始めたい人は「松井証券」
[おすすめポイント]最短即日で口座開設
オンライン(eKYC)申し込みの場合、最短当日に口座開設が完了し取引が可能になる。今すぐ資産運用を始めたい場合におすすめだ。
〈お得なTIPS〉投信残高ポイント還元は業界最高水準
2023年11月から、投資信託の保有残高の最大1%分松井証券ポイントが還元される。MMF、ETF、iDeCo以外の投資信託が対象で、他社から移管した投資信託もポイントが付与される。
投資に費やす時間がない人は「ウェルスナビ」
[おすすめポイント]資産運用を全自動で行なってくれる
投資一任型のロボアドバイザーで、商品の売買やリバランスなどを全自動で行なってくれる。まさに忙しい人向けのサービスだ。
〈お得なTIPS〉新NISAにあわせて手数料引き下げ
24年1月より、新NISAに対応したロボアドバイザー『おまかせNISA』の手数料について、新型NISAの2枠をいずれも利用した場合、年率1.1%から0.693〜0.737%へと引き下げられる。
信用取引に挑戦したい人は「SBIネオトレード証券」
[おすすめポイント]信用取引の取引手数料無料
日本株の現物取引と信用取引に特化しており、現物取引の売買手数料は業界最安水準。信用取引の売買手数料も無料だ。
〈お得なTIPS〉約定代金100万円までは手数料無料
「定額プラン」の場合、1日の約定代金合計額100万円以下は取引手数料が無料になる。100万円を超えた場合の金額も業界最安水準となっている。取引回数が多い人には特にオススメだ。
auのユーザーなら「auカブコム証券」
[おすすめポイント]au ID登録で手数料割引
au IDを登録しておくと、国内現物株式手数料と国内信用取引手数料が1%割引される。auユーザーはお得に利用可能だ。
〈お得なTIPS〉クレカ積み立て&投信残高ポイントで高還元
投資信託積立の引き落としにau PAYカードを使うと、決済額の1%分Pontaポイントが還元される。また投資信託保有残高に応じて同ポイントが還元され、auの通信契約があると還元率2倍に。
取材・文/桑元康平 イラスト/しまだたかひろ、KAZMOIS
無理なく資産5000万円を貯める方法とは?DIME最新号は「新NISA」の大特集!
いよいよ、2024年1月から新しいNISAがスタートします。新しいNISAは、利用しないともったいないと言われる、資産運用をサポートする魅力的な制度。新NISAでは、年間の投資枠が大幅に増え、投資商品の非課税期間が無期限となります。
また、非課税保有期間や口座開設期間の制限が緩和され、より柔軟な運用が期待できます。とはいえ、投資初心者にとっては、不安も多いはず。そこでDIME編集部では、10月14日(※関西・東海地区の一部書店は10月13日)に発売されるDIME12月号にて、新NISAが気になっている方、本気で資産運用を始めたい方のために、無理なく資産を運用できる方法を、第一線で活躍している投資のスペシャリストたちに解説していただきました。また、特集では資産80億円を稼いでいる注目の投資家・テスタさんも登場。初心者のための「投資の鉄則5か条」を指南しています。
DIME12月号 価格790円(税込)
新NISAを始めたい、新NISAのことをもっと知りたい、何をどうしたらいいのかよくわからないという人が多いのも事実。そんな方はぜひ、DIME12月号を参考にして始めてみてはいかがでしょうか。
◆動画を見る
特集 1 「新NISAで5000万円貯める!」
新NISA×iDeCoでトリプル長期運用術、プロが太鼓判を押す9つの投資信託、個別株、新興国株、外貨、債券先物、完全攻略!80億円投資家テスタさんに聞く「投資の鉄則5か条」、〝お金の増やし方〟はこう変わる!