「多くの人が誤解しています。正しく投資を理解できれば、誰でも老後の心配がなくなるくらいの資産を築くことは可能です」──獲得利益80億円を超える天才投資家が、そう断言する理由とは?
投資家 テスタさん
2005年、300万円を元手に株式投資を開始。主にデイトレードで利益を上げ、6年目で億トレーダーに。2015年からは中長期投資も始める。収支は18年連続プラスで、株の生涯獲得利益は80億円超。児童養護施設への寄付も精力的に行なう。
新NISAをきっかけに「継続して勝つ方法」を身につけよう
様々なメディアに出演する中で、NISAについて質問されることが増えてきました。そこで、改めてきちんと勉強してみたのですが……この非課税枠を活用しない手はありません。どんな人でも、投資に対して〝正しい向き合い方〟ができれば、NISAをフル活用して老後の資産を形成できるどころか、その枠を超えての投資でさらに資産を増やすことも可能でしょう。
では〝正しい向き合い方〟とは何か。まず伝えたいのは、「自分の長所を把握して、そこを伸ばしてほしい」ということです。正解はひとつではありません。
例えば僕は難しい活字の本が苦手で、読んだらすぐ眠たくなっちゃうんです(笑)。でも、マンガやブログだったら読むのも苦痛じゃなかった。だから毎日300くらいのブログを読んで、「この人はなぜ今日買ったのか」「いつ、どれだけ売ったのか」など、その人の〝物語〟を読んで、思考の追体験をするのが楽しかったんです。これが苦じゃないのは、自分の長所だと思いました。
今だったらX(旧ツイッター)やYouTubeで勉強するのもいいと思います。「自分は投資のどういうところを楽しめるか」を把握して、自分に合った勉強方法を見つけてほしいですね。「好きこそものの上手なれ」の領域に、投資を連れていくんです。
僕は元手300万円から投資を始めました。当時は大きな金額でしたが、「300万円ならがんばればゼロになってもまた稼げる」。この感覚も重要です。投資は、失って困るお金でやってはいけません。また、自分が緊張する金額を張るのもいけません。
そもそも投資でドキドキするのは「このお金が増えるかも? 減るかも?」という〝ギャンブル的な射幸心〟から。元手が増えるほど、このドキドキが増えてしまう。それでは冷静な判断はくだせません。株で勝つためには「いかにギャンブルをしないで冷静でいられるか」が大事です。
また、ギャンブルは胴元が手数料を引いたうえで掛け金が参加者に分配される「マイナスサムゲーム」ですが、投資は企業が生み出す利益が継続的に配当金や株価の上昇を生み出すので、全体で見れば「プラスサムゲーム」という点も大きく異なります。無理に負け額を戻そうとしないで、冷静に市場を分析できれば、全員が資産をプラスにできる仕組みになっているんです。