DIME MAGAZINE
実際に負けなくても「損をした」というイメージが後押しすることも
また、海外カジノへの渡航には必ず別の出費がついてくる。その他の別出費が、カジノギャンブルの軍資金と混ざってしまうと、「カジノ施設では負ける」というイメージが脳裏に残ることもあるだろう。
別出費とは、次のようなものである。
・渡航滞在費（飛行機代、移動交通費、ホテル・飲食代）
・ショーやその他活動費（SPA，ショッピング等）
・お土産代（家族、友人、お世話になった人へのプレゼント）
・その他（セミナー参加費、学費、調査費など）
海外カジノタウンのショッピングアーケードでは、日本では出会えないデザインの洋服や靴、バッグ類があり思わず衝動買いをしたくなる。
滞在スケジュールによっては、見る計画をしていたショーの一般チケットが手に入らず空いている一番良い席を奮発して購入することもあるだろう。
また、普段は飲まない高価なワインやお洒落なレストランで食も楽しみたくなる。現地では日常にない「新しい余暇」に心がときめくのだ！
さまざまな体験ができるカジノと併設施設。近隣のエンタメ施設も含め、老若男女が相手に気を使うことなく、それぞれの趣味を並行して楽しめる場所に人々は魅力を感じるのではないだろうか。
もしそれが事実であるならば、多少の「予算オーバー」はあらかじめ織り込み済み。そう考えるカジノ滞在者はきっと世界に大勢いるのだろう。
ユニバーサル・オーランド・リゾート（2015 年撮影）
異国の地で刺激をもらい、新鮮な空気を取り入れるためにお金を使うことは、決して悪いことではないと筆者は思う。
山の中で修行をしている仙人などでなければ、自己実現、家族・パートナーの夢を叶える
ためにも、「正当な経済活動」に参加することは社会に潤いと恵みをもたらす。
自分が使ったお金、カジノ施設で負けたお金は、誰かの「収入」に繋がっているのだ。
カジノ施設で勝っても負けてもプレーヤーは地域社会に貢献しており誰かのためにお金を回している。そういう見方があってもよいのではないだろうか。
勝ち負けにこだわりすぎなことも大切
もし仮に、あなたがカジノ施設で何度も負けていたとしても、自分を責めないでほしい。
反省は必要だと思うが、自責の念にかられて自分を傷つけ激しい罪悪感に見舞われつづけるのは周囲にも自分にも良い影響を及ぼさない。
ただ淡々と日々の生活に戻り、笑顔を絶やさず、自分に課せられた人生の仕事を”逃げずに”引きうけることは非常に大切である。
そうすることによってギャンブル運はまた貯まっていき、新たな道が開かれるかもしれないからだ。
尚、カジノギャンブルの必勝法に関しては、必勝法は存在しないと『ザ・カジノ 完全ガイドブック』の著者 黒野十一氏は同書の中でそう断言している。筆者は同氏の意見に賛同しながら 100%はないと思う、と言葉を追加させていただきたい。
世界のカジノ関連施設が男女を問わず、大勢の人々にとってポジティブエネルギーを促す場所でありますように。心の中でそう願っておこう。
取材・文／かじのみみ
カジノライター/カジノコンサルタント
カジノ、ギャンブル、ＩＲ業歴31年。ディーラー歴25年。1992年より全国各地で開催された120件以上の「模擬カジノ」の企画、運営、ディーリング業に携わる。2008年から米系大手カジノ企業のVIPマーケティング・通訳・経理担当。2013年8月に同企業を離れフリーとなり、ＩＲの誘致活動に従事。2020年以降は、カジノとギャンブル関連の執筆、スポットコンサル、通訳業に専念し、現在に至る。大阪生まれ、横浜・インドボンベイ育ち
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