【短期集中連載 Vol.⑧】 カジノ&ギャンブル カジノゲーミンクの中のアレコレ『なぜカジノ施設は勝つのだろう? カジノが勝つしくみ』
ナマステ。カジノライターのかじのみみです。皆さんはギャンブルで負けたとき、心の中ではどう思いますか?
カジノに行って、負けて、落ち込んだり悩んだりしたことはありますか?今回はそれについてのお話。シリーズ⑧のタイトルは、『なぜカジノ施設は勝つのだろう? カジノが勝つしくみ』です。
ゲンティン・シンガポールのカジノエントランス( 2016 年撮影)
ディーラー業やカジノの仕事に携わっていると、高い頻度で尋ねられる質問がある。
それは、
「なぜカジノ施設は勝つの? カジノで勝つ方法ってあるのですか?」
である。
カジノ施設が勝つ理由は「やめない」から
カジノ施設はなぜ勝つのか・・・?
カジノ施設がズル(イカサマ)をやっていない限り、施設もプレーヤーも勝ったり負けたりがあって当然だ。だがこの質問を受ける度に、「自分はいつも負ける」と思っている(あるいは本当に負けている)プレーヤーが周りにいると実感できるようになった。
カジノ施設が勝つ理由。その問いに率直にお答えしよう。
簡単に述べると、カジノゲームには多少の胴元の有利さがあることと、プレーヤーがカジノ施設で勝ち越しているときにプレーを「やめない」からである。
まず 1 つ目は、胴元は賭け金から最初に一定割合を天引きし、残額を勝利者に払い戻す方法を取っている。競馬や競輪はこの方式であり、カジノにおいてはプレーヤー同士の対戦型ポーカーがこれに当たるという。(参考&引用:カジノの文化誌 著:大川 潤氏/ 佐伯 英隆氏)。また、バカラの 5%コミッションルール等もカジノ施設側の有利性であるだろう。
2 つ目はゲームを「やめるタイミング」。これも勝敗に大きな影響があると考えられる。
ゲンティン・シンガポールがある場所 セントーサ(2016 年撮影)
カジノギャンブルの勝敗の結果は、企業の「バランスシート」に似ていると筆者は思っている。
あるタイミングの「勝ち負け」の成績をカメラで撮影したスナップショットのように切り取ったもの。それが、その時のカジノギャンブルの勝敗である。
カジノ施設のギャンブルでは、連勝してチップが増え「勝ち」が確定しているように見えても、次の瞬間、増えた金額以上に賭け、負けると「負け越す」ことになる。
当たり前のように聞こえるかもしれないが、カジノ施設内のキャッシャーでチップを「現金化」しない限り、それらはプラスティック、クレー製、コイン等のゲーム道具にすぎず、勝敗の行方は最後までわからない。
カジノが好きな人は急ぎの予定がなく勝っている場合はプレーをやめることはあまり考えないだろう。また勝った時にプレーを終了しても早いタイミングでカジノ施設にもどり、勝ちゴマでプレーを始めてしまう。
結局は、勝っても負けてもカジノ施設にやって来る。リピートするのだ。
よって長くプレーを行うのであれば、胴元の有利さも含め、「カジノが勝つ」率は上がっていくと言えるのかもしれない。