GM クルーズホールディングスLLC(クルーズ)、ゼネラルモーターズ(GM)とホンダは、日本での自動運転タクシーサービスを2026年初頭に開始するために、サービス提供を担う合弁会社の設立に向けた基本合意書を締結した。関係当局の承認を経て、2024年前半の設立を目指すとしている。
今回提供する自動運転タクシーサービスは、クルーズ、GM、ホンダで共同開発した自動運転専用車両「クルーズ・オリジン」が指定場所まで迎えにくるところから、目的地に到達するまで全て自動運転で行われ、配車から決済まで全てスマートフォンのアプリで完結するタクシー配車サービスとなる。
クルーズ・オリジンは、運転席の無い自動運転車両であり、対面6人乗りによる広い車内空間と自家用車のようなプライベート空間を実現している。ビジネスパーソンの移動時間の有効活用や、家族や友人たちともっと楽に安心して楽しみながら移動できるなど、さまざまなユーザーへ新たな移動体験を提供する。
この自動運転タクシーサービスを、2026年初頭に東京都心部で開始予定となっている。まずは数十台からスタートし、500台規模での運用を見込んでいる。その後、順次台数を増加させ、サービス提供エリアの拡大を目指すとしている。
業界との連携
3社は自動運転タクシーサービスによる新しい価値を提供するとともに、タクシーやバスの乗務員不足など社会課題の解決にも貢献していきたいと考えている。このサービスの実現に向け、自治体や交通事業者などさまざまなステークホルダーとの連携をさらに強化していく。
さらに、このクルーズ・オリジンは、東京ビッグサイトで開催される「Japan Mobility Show 2023」(一般公開日:10月28日~11月5日)のホンダブースに展示される。
■クルーズ 創業者 兼 CEO カイル・ヴォクト氏のコメント
「ホンダは数年にわたりクルーズの重要なパートナーです。ホンダと共に、東京のお客様に、より安全で利用しやすい交通手段を提供できることにワクワクしています。米国の密集した都市を中心にサービスを拡大してきた我々のこれまでの経験を生かすことで、日本での自動運転タクシーサービスの普及に貢献できると信じております」
■GM 会長 兼 CEO メアリー・バーラ氏のコメント
「GMは常にモビリティの未来を定義することに投資してきました。安全性からアクセスビリティに至るまで、自動運転がもたらす恩恵は甚大です。私たちはクルーズ、ホンダとの重要なパートナーシップを通じて、ソフトウェアとハードウェアにおける最先端の専門知識を活用したイノベーションを進め、世界中のより多くの人々の自由な移動を支えていきます」
■本田技研工業株式会社 取締役 代表執行役社長 三部 敏宏氏のコメント
「ホンダが目指すのは『自由な移動の喜び』の創造です。今回のクルーズとGMとの協業による自動運転タクシーサービスを通じて、日本のお客様に新たな移動の価値を体験いただき、人々の移動の質を高め、移動の喜びを環境負荷ゼロで、さらにより安全に提供します。これは、先進モビリティ社会の実現に向けた大きな一歩です。この新しい価値創出の実現にむけ、クルーズとGMと邁進してまいります」
構成/土屋嘉久