コンパクトな筐体、耐久性の向上もAQUOS sense8の特徴
AQUOS sense8のディスプレイは約6.1インチ。本体の幅が約71mm、質量約159gと、かなりスリムで軽量な設計になっているため、先にも触れた通り、片手での操作が快適なのが魅力。一方、スマートフォンを片手で操作していると、本体を落としてしまう心配もありますが、MIL規格準拠の16項目に準拠した堅牢性も有しているため、安心して利用できるようになっています。
AQUOS sense8(右)は歪みが少なく、耐久性がアップしている
筐体には再生プラスチックが多く利用されており、独特のサラッとした手触りになっており、指紋の付着もあまり気になりません。少々滑りやすいかな? とも思いますが、本体がコンパクトな分、カバーを着けてもあまりかさばらないので、扱いやすい印象です。
本体カラーはペールグリーン、コバルトブラック、ライトカッパーの3色
搭載CPUはSnapdragon 6 Gen 1で、メモリ6GB、ストレージ128GB。スペック自体は、ミドルレンジクラス相当といえますが、IPX5/8、IP6Xの防水防塵性能や、最大1TBのmicroSD対応、3.5mmイヤホンジャック、おサイフケータイ機能の搭載など、など、普段使いにおいて、あるとうれしい機能をまんべんなく搭載しているのも、長年日本市場にスマートフォンを展開している、AQUOSならではといえます。
前モデルのAQUOS sense7では、本体側面に搭載された電源ボタンとは別に、指紋認証センサーが搭載されていましたが、AQUOS sense8では指紋認証センサーが電源ボタンと一体化されています。正直にいえば、電源ボタンと指紋認証センサーが別で用意されていると、かなり扱いにくさを感じていたので、これはうれしいアップデートポイントです。生体認証としては、顔認証機能にも対応しています。
また、AQUOS sense8では最大3回のOSバージョンアップデート、最大5年のセキュリティアップデートに対応しているのも魅力。冒頭でも触れた通り、近年はスマートフォンの買い替えサイクルが伸びてきているため、長期間安心して利用できる、数年間最新のOSが利用できるというのも、大きな特徴といえます。
人気シリーズとして盤石の仕上がりを見せるAQUOS sense8
カメラ、省電力性を強化し、より多くの人が扱いやすくなったAQUOS sense8。処理性能といったスペックだけを見ると、ミドルレンジスマートフォンとして〝どまんなか〟を目指しているのがよくわかるものの、ユーザーライクな各性能を見ると、使い勝手はどまんなか以上なのでは? とすら思える仕上がりです。
また、シャープ通信事業本部 本部長の小林繁氏が「価格もスペックの1つ」というように、バランスのよい性能を5万円台で発売する点も、AQUOS sense8の大きな魅力。昨年登場した「AQUOS sense7 plus」のように、動画視聴の機能に特化した大画面ミドルレンジスマートフォンがラインアップされなかったのは、個人的に少々残念なポイントではありますが、多くの人のニーズを満たす自信があるからこその1モデル展開ともいえるでしょう。通信キャリアでの販売価格は不明なものの、近年はキャリアモデルとオープンマーケット向けモデルの差分も少なくなってきているため、自分で購入先をしっかりと吟味するのがおすすめ。「安価に、長期間利用できるスマートフォンを探している」という人には、ぜひ手に取ってほしい1台です。
取材・文/佐藤文彦