円安や半導体不足といった理由から、スマートフォンの販売価格は年々、目に見えて高くなっています。スマートフォンを買い替えようと思っても、価格をみてためらってしまったという人は多いのではないでしょうか。
そんな中、累計1000万台以上を出荷してきた、シャープのミドルレンジスマートフォン「AQUOS sense」シリーズの最新モデル「AQUOS sense8」が登場。通信キャリアとしてはドコモ、KDDI、楽天モバイルで取り扱われるのに加え、オープンマーケット向けモデルも発売されます。
昨今のミドルレンジスマートフォンは7万円~8万円程度になることも多く、あまりコストパフォーマンスに優れているとはいえない製品もあるなか、AQUOS sense8は5万円台での提供(オープンマーケット向けモデル)になるとのこと。具体的な販売価格は執筆時点で未発表なものの、多くの人が手に取りやすいAQUOS senseが帰ってきたともいえるでしょう。本記事では、そんなAQUOS sense8の詳細についてチェックしていきます。
「どまんなか」を目指したAQUOS sense8の「カメラ」は光学式手ブレ補正機能搭載で〝どまんなか以上〟!?
スマートフォンの「どまんなか」を追求するAQUOS sense8で特徴的なのは、カメラ機能と省電力性能の強化。とはいうものの、前モデル「AQUOS sense7」より、1/1.55インチセンサーを搭載したアウトカメラや、可変駆動が可能なIGZO OLEDを搭載したディスプレイ性能などが搭載されていたため、新モデルでは、従来の強みをより進化させた製品といえます。
AQUOS sense8に搭載されているアウトカメラも、5000万画素、1/1.55インチセンサーを搭載し、画質の劣化が少ない全画素PDAFを採用。ここまでは前モデルと共通のスペックとなりますが、今回新たに「光学式手ブレ補正(OIS)」に対応しています。
光学式手ブレ補正は、主に動画撮影用のイメージが強い技術。記者向け説明会でも、いわゆる〝ブルブルマシーン(振動マシーン)〟上で前モデルと比較し、どれくらい画角内がぶれているのかを見比べて紹介されていましたが、もう1点、光学式手ブレ補正の強みを引き出せる撮影方法が、ナイトモードでの撮影となります。
ナイトモード撮影は、通常の撮影よりもシャッターを開いておく時間を長くすることで、明るい写真を撮影するという機能。この「シャッターを開いておく時間」にスマートフォンがぶれてしまうと、被写体にピントが合っていない、残念な写真に仕上がってしまうことが多くなります。
シャープいわく、1/1.55インチの大型センサーを搭載しながら、全画素PDAF、光学式手ブレ補正に対応しているのは、AQUOS sense8のみとのこと。ミドルレンジスマートフォンながら、ユーザーのニーズに応えられる画質、撮影体験を提供しているのは、さすがの人気シリーズといったところでしょう。
加えて、ピクセルビニング技術を使うことで、光学2倍相当のズーム撮影にも対応。望遠レンズは搭載されていないものの、使い勝手のよい2倍ズームを、画質の劣化なく撮影できるのはうれしいポイント。個人的にも、2倍ズームは製品の物撮りなどに頻繁に使用するため、ここが強化されているのは魅力に感じています。
また、よりユーザーがカメラアプリを使いやすくなるようにUIにもこだわられており、シャッターボダンの位置を自由に調節できるなど、片手での操作がしやすくなっているのが特徴。詳しくは後述しますが、AQUOS sense8の筐体は比較的コンパクトで持ちやすい設計になっているため、片手操作がしやすいスマートフォンを探しているという人にもおすすめです。