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3Dバイオプリンターで作られた皮膚が創傷治療に有望な可能性、ウェイクフォレスト再生医療研究所報告

2023.10.23

皮膚のバイオプリンティングが創傷治療に有望か

将来、傷や重度のやけどに対しては、3Dバイオプリンターで作られた皮膚を用いた治療が行われるようになるかもしれない。ヒトの皮膚の主要な6種類の細胞を使って3Dバイオプリンターで作成した、正常なヒトの皮膚と同様の3層構造の皮膚をマウスやブタに移植したところ、皮膚の再生と創傷治癒が促されることが確認できたとする研究結果が報告された。

米ウェイクフォレスト再生医療研究所所長のAnthony Atala氏らによるこの研究の詳細は、「Science Translational Medicine」に2023年10月4日掲載された。

皮膚の再生に関する研究は以前から行われており、その目指すところは、やけど患者や負傷兵、皮膚障害を持つ人の皮膚を元の健康な状態に戻すことである。

しかし、現在利用できる皮膚移植片は一時的なものが多く、恒久的な生着が得られたものであっても正常な皮膚の一部の要素しか持っていないため、瘢痕のように見えることが多い。

ヒトの皮膚と同じ厚さの皮膚を作ることは、これまで不可能であった。この点についてAtala氏は、「創傷などの皮膚の問題を抱えている人は世界中に何百万人もいるが、現状の治療では限られた選択肢しかない。このような状況下で、いかにして総合的に皮膚の健康を回復させるかは、重大な臨床的課題だ」と説明する。

この研究では、皮膚に存在する主要な6種類のヒト細胞を特殊なハイドロゲルと組み合わせてバイオインクとして用いるバイオプリンティングの技術を用いて皮膚を作成した。出来上がった皮膚は、正常なヒトの皮膚を構成する表皮、真皮、皮下組織の3層を全て含み、厚さも正常な皮膚と同じものだった。

この皮膚をマウスの全層創傷に移植する実験を行った。その結果、移植された皮膚が迅速な血管新生を促し、ヒトの表皮に類似した表皮突起(表皮がその下の層である真皮に向かって突き出た部分のこと)と正常な細胞外マトリックスが形成されることが明らかになった。

また、細胞染色により、移植された細胞が再生された皮膚に統合されたことも確認された。

次に、ブタ全層切除創傷モデルに同様の手法で作成した5cm四方の皮膚片を移植した。その結果、移植片の上皮化と正常なコラーゲンの組織化が促され、皮膚の収縮と線維化は減少することが確認された。

Atala氏は、「これらの結果は、完全な厚さのヒトの皮膚を人工的に作成することが可能であり、それを創傷治療に用いることで、より迅速な治癒に至り、より自然な外観を得ることが期待できることを示すものだ」と同研究所のニュースリリースで述べている。(HealthDay News 2023年10月5日)

Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.
写真:皮膚の細胞とハイドロゲルから成るバイオインクによる皮膚の3Dバイオプリンティング Photo Credit: WFIRM

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://www.science.org/doi/10.1126/scitranslmed.adf7547

Press Release
https://newsroom.wakehealth.edu/news-releases/2023/10/new-wound-healing-research-produces-full-thickness-human-bioprinted-skin

構成/DIME編集部

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