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コクヨとJR東日本が100年以上地中に埋まっていた高輪築堤の木材を活用した「記憶のえんぴつ」を製品化

2023.10.23

コクヨとJR東日本は、2019年に発見された「高輪築堤」について、港区教育委員会による記録保存作業を終えた木材を活用し将来への継承の取り組みを行いっている。

このたび、時間や場所の制約を超えて高輪築堤の歴史を新たな形で継承するため、過去と未来をつなぐ記録・伝達・創造のための道具として、高輪築堤の木材を活用した「記憶のえんぴつ」ならびに「鉛筆削り」の製品化を決定。

応援販売サービス「マクアケ」にて、数量限定で予約販売を開始した。

100年以上地中に埋まっていた高輪築堤の木材を使用した「記憶のえんぴつ」

「記憶のえんぴつ」は、コクヨが主催するプロダクトデザインコンペティション「コクヨデザインアワード」で2020年にグランプリを受賞した作品「いつか、どこかで」(作者:obake(友田菜月、三浦麻衣))を製品化したものだ。

材料である100年以上地中に埋まっていたことで半神代化した高輪築堤の木材は、その種類によって削りだした際の木色に違いが出る。

使用した木材は大きさや木質が使用する木材ごとに異なり、一般的なえんぴつのように大量生産は難しく、コクヨと協力会社のもと、一本一本手作りで鉛筆を生産した。今回の「記憶のえんぴつ」は、松杭は青みを帯びた白、胴木はグレーの色合いが特徴。

高輪築堤の木材は木質が硬く、一般的な鉛筆削りで削ることは困難なことから、小型鉛筆削りの刃の製造で突出した技術を持つ「中島重久堂」とのコラボレーションで、胴木を使った鉛筆削りも開発した。

中島重久堂製の「削り」(刃)は、独自のノウハウの刃付角度と刃の固定角度によって優れた性能を発揮し、固い木材にも対応できる。また、削りカスが花びらのように美しく削れることが特徴だ。歴史ある素材に最後まで価値を与え、物を大切にする想いを育む。

製品概要

予約受付期間:10月13日(金)11:00~12月8日(金)18:00
品名:記憶のえんぴつ1本(「Makuake」にて全9コースを用意)
販売予定数量:限定500セット
配送予定時期:2023年12月中旬

高輪築堤の木材について

2021年より実施された高輪築堤の発掘調査により、高輪築堤は東側(海側)及び一部西側(山側)の築石、高輪築堤の外海側に、当時の海底面に石垣と並行して打ち込まれた群杭、内部の木組基礎(胴木や控木)及び盛土等により構成されることが明らかになった。

約150年の間、杭や胴木等の木材は酸素の行き届かない地中に密閉された状態であったため、ほぼ腐敗せずに発見された。

港区教育委員会による記録保存調査の後、処分予定であっが、今回えんぴつとして活用することとなり、高輪築堤の歴史を新たな形で継承していく。

関連情報
https://kokuyo.jp/mk/kioku/

構成/Ara

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