競技大会における「きき酒」のルール
審査の主な基準は、「マッチング法」と呼ばれるもので、やり方は以下のとおり。
1回目
(1)7種類の日本酒(20ml)がAからGまでの文字がついた容器で置かれる。
(2)競技者は7分間の間に、その7種類の酒質を色や香り、味わいからきき分け、1位から7位まで好みの順位をつける。
2回目
(3)同じ酒が、HからNまでランダムに置かれる。
(4)もう一度7分間きき酒をし、同じように好みの順位をつける。
(5)1回目につけた順位と照合する。
つまりトランプの「神経衰弱」と同じ。同じ酒が1回目と2回目で同じ順位であれば、きき酒の整合性が取れていることになる。簡単なようだが、中央会のベテランでも全部同じにするのは難しいそうだ。おもしろいことに世界的に有名なソムリエでも、このルールだとなかなか当てられないそう。というのもワインのソムリエは、1種類の味について豊かな表現力を持っているが、このように飲み比べて同じ味かどうかを確かめる訓練はしていないからだという。
1回目と2回目の順位が同じなら、点数は0点。1回目と2回目の順位が違う場合、その順位の差の2乗が点数になり、加算される。したがって全部の順位が同じなら0点になり、1回目と2回目の順位の差が大きいほど点数が高くなる。