小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

PayPayを使うほどお得になるソフトバンクの新料金プラン「ペイトク」で一番得するのは誰?

2023.10.19

■連載/法林岳之・石川 温・石野純也・房野麻子のスマホ会議

 

スマートフォン業界の最前線で取材する4人による、業界の裏側までわかる「スマホトーク」。今回は、ソフトバンクの新料金プランについて会議します。

PayPayを使うほどお得になるソフトバンクの新料金プラン「ペイトク」

房野氏:ソフトバンクが、PayPayを使うとポイント還元がもらえる新料金プラン「ペイトク」を発表しましたが、みなさんどのような印象ですか?

房野氏

石野氏:僕はさっそく申し込みしました。ソフトバンクの既存の無制限プランからだと、基本料金は高くなるけど、ポイント還元分(最大4000円分/月)を加味するとお得になりそうです。auの「auマネ活プラン」と違って、PayPayカード割が増えたくらいで、料金形態は既存プランとほぼ変わっていない。基本料金は2200円くらい上がっているけど、その分最大4000円相当のポイントが返ってくるので、トータルでは1800円分お得になります。キャンペーン終了後は、PayPayで月に8万円使えば……そんな条件付きですが。

石川氏:月に8万円をPayPayで支払うのは、案外ハードルが高いというのが正直なところ。ソフトバンクの説明では、2人以上の世帯での月々の平均消費支出が29万円(総務省調べ)だそうで、そのうち約18万円分の支払いはPayPayでできるというのが論拠になっている。でも、条件をクリアできるのは家族1人までじゃないかなと。

 まあ、キャリアの戦略は理解できるんですよ。料金プランを金融と絡めるという考え方は、KDDIとソフトバンクで見事に合致していますからね。一方で、ドコモと楽天モバイルが今後どうするのか、注目ポイントかなと思います。(その後、NTTドコモはマネックス証券の連結子会社化を発表)

発表会に難あり? 一方でメディアの理解も必要

法林氏:気になったのは、発表会にはテレビ局など多くのメディアが集まっていたのに、夜のテレビニュースではほとんど取り上げられていない。また、専門メディアを含め、「新料金プランの実態は、値上げでした」と言ってしまうのも問題。もっと大局的にとらえて〝通信料を支払うだけの時代ではなくなってきた〟と表現するべきじゃないかな。

石川氏:今回のソフトバンクの発表会は15時半からスタートしたんです。それって通常はネガティブな内容を発表することが多い時間帯で、しかも自社の会議室で行ったので、メディアの期待値は下がるんですよ。ホテルのホールなどで午前中に発表しないと、盛り上がるものも盛り上がらない。もし夕方のニュースで取り上げてもらうつもりなら、午前中の発表がマストです。

 それにPayPayと絡めた料金プランなんだから、PayPayの中山社長も登壇すべき。もっとPRとして盛り上げる方法はあったと思います。

PayPay株式会社 代表取締役 社長執行役員CEO 中山 一郎氏(写真右)、同社 副社長執行役員 Co-COO兼 事業推進統括本部長 馬場 一氏(写真左)

石野氏:このタイミングなので、CMに出てる中居さん来てれば、さらに多くのメディアが集まりましたよね。

石川氏:新しいテレビCMを公開しているわけだからね。もっと上手な発表会のやり方があったはずです。

法林氏:発表会に寺尾さんが登壇したけど、ポジティブな内容の時とネガティブな時との差が、話す日によって大きいなって思うんだよね。

ソフトバンク 専務執行役員 寺尾洋幸氏

石野氏:メディアとしては、いろいろ喋ってくれる寺尾さんのような存在はありがたいけれど、結構普通にネガティブなことを言っちゃうんですよね(笑)

石川氏:ペイトクプランの具体に話を戻すと、今回の発表は値上げという見方ができる一方で、ポジティブな面もあるんですよ。だから発表の内容を、もっとポジティブな方向に振ってほしかったです。

石野氏:ちょっと弱気な感じがしちゃいますよね。

法林氏:KDDIはauマネ活プランの発表を値上げと認識されないよう、すごく気を使っていた。だから、発表会の戦略を細かく練っていたと思う。一方で、ソフトバンクは、「とりあえずPayPayのポイントをたくさんもらえるよ」っていうだけになってしまった気がする。

石川氏:ソフトバンクも、値上げと捉えられるのを恐れていたようですが、2社ともおっかなびっくり発表していた気がします。これだけ様々なものが値上げをしている状況なので、通信料金が上がってもしょうがないよね、という風潮になっているんじゃないかなと、個人的には思います。

石野氏:auのマネ活プランは、割引を一部廃止したりしているかわりに、ベースの料金は変わっていない。その分、複雑になっています。ソフトバンクのペイトクプランは、基本料金が上がっているので、シンプルだけど値上げに見えてしまうかなと思います。

 ただし、キャンペーン期間なら「ペイトク無制限」でPayPayを4万4000円ほど利用するとトントンになりますし、 PayPayをあまり使わない人のために「メリハリ無制限+」も残しています。魅力を感じなかったユーザーは、ペイトクプランを選ばなければいいだけ。今回の新料金プランはネガティブな発表ではないと思います。

石川氏:ドコモユーザーやauユーザーにもPayPayを使っている人がいて、ソフトバンクへMNPで移行したくなる人がいるはず。ここ最近は、「PayPayを使って得をするならソフトバンク」という言い方に変わってきている。うまいやり方をしているなと思います。

 かたや、auマネ活プランは、他社から乗り換えて使うとは考えにくくて、あくまでauユーザーの囲い込みにしかなっていないという違いはあると思います。

法林氏:まあ、auマネ活プランには、auじぶん銀行やauカブコム証券のユーザーをauに取り込むという意思が見え隠れしているよね。あと、ソフトバンクのユーザーのうち、どれくらいの人がPayPayを使っているのかという情報が出てこないのは遺憾。

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年4月16日(火) 発売

DIME最新号は「名探偵コナン」特集!進化を続ける人気作品の魅力、制作の舞台裏まで徹底取材!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。