「アニメツーリズム」は、内閣府でも推進している観光プロモーション戦略だ。アニメや漫画、映画などの作品の舞台になった地域や縁のある場所で、「聖地巡礼」と絡めたプロモーションイベントを実施することをアニメツーリズム事業と呼ぶ。海外からのニーズも高い日本のアニメ作品をキーコンテンツとして地方に人を呼び込み、観光や消費を促すのが狙いだ。
自治体によっては助成金が出されることもあり、令和時代の「町おこし」と「作品のプロモーション」手段として地方団体やエンタメ業界からの注目は熱い。
アニメツーリズムの成功例として、茨城県大洗町がある。
大洗町は人気アニメ「ガールズ&パンツァー」の聖地であり、作中に多数の実在スポットが登場することで知られている。
大洗町では2012年頃から地域の観光行事に作品を絡める取り組みを積極的に行っており、なかでも「大洗あんこう祭」は有名だ。祭のプログラムとしてガルパンのクイズ大会やキャストのトークショーなどをはじめてから、当初3万人程だった来場者数が飛躍的に増加。今では全国から14万人が集まる一大イベントに成長している。
今秋話題のアニメツーリズムイベント「北斗の市×北斗の拳」の見どころと開催情報
日本各地で開催されているアニメツーリズムイベントのなかで、今夏~秋にかけて大きな話題をさらっているものがある。
北海道「北斗市」と、大人気作品「北斗の拳」がコラボレーションを果たした「北斗の市×北斗の拳」だ。
本イベントは北斗の拳40周年プロジェクトの一環として企画された。北斗市内の施設やスポットを巡る体験型アクティビティ、限定販売のオリジナルグッズなど、ファンにとっては激アツなイベントになっている。
大きな見どころは4つだ。
見どころその1 「ケンシロウ像」&「場面写展」
世界で唯一ここにしかない「ケンシロウ像」は北斗市に行ったらまず外せないフォトスポットだ。
加えてケンシロウ像がある北斗市観光交流センター1F「ほっとギャラリー」では現在、期間限定で北斗の拳の場面写やイラストの展示が行われている。常設のケンシロウ像と本イベント限定の場面写展を合わせて見ることができるのは今だけなので、欠かさずチェックしておこう。
場所:北斗市観光交流センター本館(JR新函館北斗駅併設)1F「ほっとギャラリー」内
見どころその2 デジタルスタンプラリー&ARラリー
期間中、北斗市内ではスマホアプリを使ったデジタルスタンプラリー&ARラリーが開催される。「北斗の市✕北斗の拳」のスマホアプリをインストール後、トップページから「スタンプラリー」または「ARマップ」を選択し、スポットを確認してみよう。
デジタルスタンプラリーの開催場所は市内に全7か所あり、現地でアプリを操作することでスタンプをゲットできる。全ての箇所でデジタルスタンプを押すと特典としてオリジナルアートボードがもらえるのでぜひコンプリートを目指してもらいたい(※)。
※特典は無くなり次第終了
一方ARラリーは、北斗市内で北斗の拳のキャラクターとコラボしたAR撮影を楽しめるイベントだ。対象のロケーションスポットでスマホアプリのARカメラを起動すると、特定のキャラクターが拡張現実として現れる。スポットは市内に7か所設けられ、出現キャラクターは各所で異なる。
場所:デジタルスタンプラリー 市内全7か所/ARラリー 市内全7か所
※開催場所の詳細は公式ページへ
見どころその3 北斗市内21か所の飲食店とコラボ
北斗市内21か所の飲食店では、「北斗の市×北斗の拳」とのコラボを実施している。
対象メニューを注文するとオリジナルカードがもらえるというもので、どの店舗でどんな場面のカードがもらえるかは「お楽しみ」として公表されていない。北斗市のグルメを満喫しつつガチャ要素を楽しめるイベントになっている。
場所:北斗市内21か所の飲食店
※対象店舗、対象メニューの詳細は公式ページへ
見どころその4 イベント限定オリジナルグッズ販売
北斗市観光交流センター別館・通称「ほっくる」内のアンテナショップでは、イベント限定グッズの販売を行っている。
北斗市公式でありながら一目見たら忘れないインパクトを放つゆるキャラ「ずーしーほっきー」と、北斗の拳がコラボしたオリジナルデザインだ。
アクリルスタンド(税込2,200円)やA4クリアファイル(税込440円)、グリッター缶バッジコレクション全15種(1個税込440円)など、ここでしか手に入らないお宝グッズが揃う。
場所:北斗市観光交流センター別館 ほっくる(JR新函館北斗駅隣)「ほっとマルシェおがーる」内
「北斗の市×北斗の拳」コラボイベント開催概要
開催地:北斗市内各所
開催期間:2023年8月26日(土)~2023年10月31日(火)
「北斗の市×北斗の拳」公式ページ
「北斗の市×北斗の拳」公式X(旧Twitter)
JALパックオリジナルグッズ付き「北斗の市×北斗の拳ツアー」公式ページ
「北斗の拳」作品概要
「週刊少年ジャンプ(集英社)」で1983年~1988年まで連載され、全27巻の累計発行部数1億部を超える伝説的少年漫画。アニメ、ゲーム、映画、舞台など多岐にわたるジャンルで製作・公開され、メディアミックスの総収益は世界でも上位20位に入る(2020年時点)。2023年に生誕40周年を迎え、令和の今もなお世界中で愛されている不朽の名作。
原作:武論尊/作画:原哲夫
「北斗の拳40周年プロジェクト」公式サイト
「北斗の拳40周年大原画展」公式サイト