アドビが新しい画像生成AIモデル「Firefly Image 2 Model」などAdobe Fireflyの次世代モデルを発表

2023.10.19

アドビは、クリエイティブカンファレンス「Adobe MAX 2023」において、次世代生成AIモデル「Adobe Firefly Image 2 Model」「Adobe Firefly Vector Model」「Adobe Firefly Design Model」や、「Adobe Creative Cloud」の大規模アップデートについて発表した。

次世代生成AIモデル

「Adobe Firefly」の次世代モデルとして、画像生成AIモデル「Adobe Firefly Image 2 Model」、ベクター画像特化型生成AIモデル「Adobe Firefly Vector Model」、デザイン生成AIモデル「Adobe Firefly Design Model」の3つのモデル登場。各モデルの特徴は以下のとおり。

・Adobe Firefly Image 2 Model

Adobe Fireflyの初代モデルをベースに開発された次世代の画像生成AIモデル。ユーザー指定のカスタムスタイルでコンテンツを生成する「生成Match」、写真スタイルの画像調整を可能にする「写真設定」、優れた結果を得るためにプロンプトの追加や言い換えを支援する「プロンプト候補」などの新機能を搭載する。

・Adobe Firefly Vector Model

人が制作したものと同等の品質のベクターとパターンを生成できる、ベクターグラフィックに特化した生成AIモデル。「Adobe Illustrator」に搭載される新機能「テキストからベクター生成」（ベータ版）にて利用できる。

・Adobe Firefly Design Model

瞬時に魅力的なテンプレートデザインの生成を実現する新しいデザイン生成AIモデル。「Adobe Express」の新機能「テキストからテンプレート生成」（ベータ版）にて使用できる。

「Adobe Creative Cloud」

「Adobe Creative Cloud」の主要アプリに次世代生成AIアプリを搭載した新機能などを追加。各アプリの主なアップデート内容は以下のとおりとなる。

・Adobe Illustrator

Adobe Firefly搭載の「テキストからベクター生成」（ベータ版）機能を導入したほか、Adobe Fontsから類似のフォントをすばやく識別して編集可能なテキストにする「Retype」（ベータ版）や、画像やグラフィックをリアルな外観の商品写真やブランディング用のモックアップにすばやく変換できる「モックアップ」（ベータ版）といった新機能を追加。また、ブラウザベースのツール「Adobe Illustrator web版（ベータ版）」が新たに登場した。

・Adobe Photoshop

Adobe Photoshop web版の一般提供が開始。これにより、Google Chromebook Plusデバイスでも利用可能となった。

・Adobe Express（プレミアムプラン）

生成AIを搭載した新機能「生成塗りつぶし」と「テキストからテンプレート生成」（ベータ版）を導入したほか、45以上の言語で効率的にクリエイティブ内のコピーや文言のローカライズができる新しい翻訳機能を追加。

・Adobe Lightroom

写真のあらゆる部分に簡単に美しいぼかし効果を適用できる「ぼかし（レンズ）」を追加。また、モバイル版では、より効率的に編集できるようになった。ツールバーが改善された。

・Adobe Premiere Pro（ベータ版）

タイムラインのパフォーマンスが5倍高速化し、より高速でスムーズな編集が可能になったほか、新しいカラー環境設定とトーンマッピングの強化により、より簡単に美しいカラーを表現可能に。また、Facebook、YouTube、TikTokに直接動画を公開することができるようになった。

・Adobe Stock

シンプルなテキストプロンプトでコンセプト文を魅力的なビジュアルに変換する「テキストから画像生成」と、数クリックで画像の背景を拡張したりアスペクト比を変更したりできる「生成拡張」を導入。Adobe Premiere Pro、After Effects、モーショングラフィックスのテンプレートを集めた新しいビデオテンプレートコレクション「ビデオテンプレート」も追加された。