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画像やテキストから音声、ビデオ、3Dへ!「Adobe MAX 2023」から読み解くAI×クリエイティブの最前線

2023.10.18

アドビが毎年開催しているクリエイター向けの祭典「Adobe MAX 2023」が、現地時間の10月10日、11日の2日間、米ロサンゼルスで開催された。PhotoshopやIllustrator、Premiere Proから、オンラインで使えるAdobe Expressまで、製品のアップデートが多数発表されたが、その話題の中心は生成AI「Adobe Firefly」に代表されるAIだった。

米ロサンゼルスで開催された「Adobe MAX 2023」のプレスツアーに参加。現地で取材した。

次世代のAIモデルとして「Adobe Firefly Image 2 Model」の提供開始を発表

Photoshopベータ版で提供された、背景を自在に作成できる「生成塗りつぶし」や「生成拡張」機能が注目を集め、9月にはWebで利用できるサービスの提供も開始された「Adobe Firefly」。AIの学習データとして、同社のストックフォトサービス「Adobe Stock」の承諾済みデータを用いているため、生成されたコンテンツを商用利用しやすいのが特徴だ。同社デジタルメディア事業部門代表のデイビッド・ワドワーニ氏によれば、すでに30億枚を超える画像が生成されているという。

「Adobe Firefly」一色だった今年のMAX。日本では11月16日に東京ビッグサイトで開催される。

アドビは現在提供している「Adobe Firefly」の解像度やアルゴリズムを、さらに進化させた次世代のAIモデルとして「Adobe Firefly Image 2 Model」の提供開始を発表。さらに、単純にテキストから画像を生成できるだけじゃない、新たな生成AIモデル「Adobe Firefly Vector Model」と「Adobe Firefly Design Model」も発表した。

「Adobe Firefly Image 2 Model」では、「生成マッチ」という新しい機能も利用できる。これは任意の画像を指定することで、生成する画像のスタイルや雰囲気を一定のトーンに揃えられるというもの。この機能を使えば雰囲気の統一されたコンテンツを、多数生成することも可能になる。

「Adobe Firefly Vector Model」は、Illustratorに新機能「テキストからベクター生成」として組み込まれる。文字通り、イラスト、アイコン、文字、パターンなど、Illustratorで取り扱えるベクターグラフィックスを、テキストから生成できるというもの。ベクターグラフィックスなので、生成したコンテンツをベースに、大きさや形、色などを自由に変更できる。

「Adobe Firefly Design Model」は、Adobe Expressの新機能「テキストからテンプレート生成」で提供される。「Adobe Firefly Image Model」、Adobe Stock、Adobe Fontsを組み合わせたデザインテンプレートを、テキストから生成可能。印刷物からWeb広告、SNSまで、いろいろなコンテンツ制作のベースに使えるテンプレートを生成できる。

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