今回の記事は、アメリカのドナルド・トランプ前大統領の純資産虚偽申告に関する裁判の話題である。
@DIMEで政治の話題を取り扱いのは初めてで、筆者も少々の緊張感を持ってこの記事を執筆している……と言いたいが、もちろんこの記事は政治の話題を取り扱うものではない。ノートPCに関する記事である。
というのも、トランプ氏の弁護人のひとりが裁判所にゲーミングノートPCを持ち込んだことが大きな話題になっているのだ。
法廷にゲーミングノートPC!?
10月2日、ニューヨークの裁判所にトランプ氏が出廷した。
着席したトランプ氏の傍らにいる弁護士、今回はこの人物の所有物であろうノートPCが主役である。光り輝くロゴは、明らかにASUSのROGブランドの製品だ。しかし、ここは裁判所である。決してゲームをする目的で来たわけではないことは明らかだ。
https://www.youtube.com/watch?v=2vEyOUM5xLo
この弁護士アリナ・ハッバ氏が持ち込んだのは『ROG Strix G17 G712』と見られている。
今現在の視点で見れば2世代ほど前のゲーミングPCではあるが、最上位モデルはIntel Core i7-10875HとNVIDIA GeForce RTX 2070 Superという組み合わせ。
高負荷のグラフィック処理を必要とするゲームには最適だ。いわゆる「ビジネスノート」などとは、まるで比べ物にならない処理性能を誇っている。
では、なぜハッバ氏がこのような「怪物」を相棒に選んだのだろうか?
「ストレージとメモリが重宝されている」説
『ROG Strix G17 G712』は、外出や出張の多いビジネスパーソンが気軽に持ち出せるようなノートPCではないことは真っ先に説明しなければならない。
その重量は2.83kg、ディスプレイサイズは堂々の17.3インチ。さらに、ゲーミングノートPC特有の巨大なACアダプターも加味すれば、これは鼻歌を歌いながらバッグの中に入れられるようなものでは全くない。
そもそも、2.8kgのノートPCは男性でもストレスを感じてしまう重さだ。女性ならば尚更……を通り越して、もはや「実用的」とは程遠い有り様になってしまう。
しかしその問題は、ハッバ氏がこのノートPCを日常的に外へ持ち出すわけがないという推測により解消できる。それはそうだろう。アメリカ大統領だった人物の様々な情報が記録されているPCを、スターバックスコーヒーに持ち込んで操作するはずがないではないか。
その上で、ハッバ氏のノートPCにはトランプ陣営の論証を支える様々な画像や動画が記録されていると思われる。
これは言い換えれば、画像や動画を保存するためのストレージ容量が確保されていなくてはならないということだ。『ROG Strix G17 G712』の上位機種のそれは1TB。ゲームというものは基本的に数十GB、時には100GBを超えるタイトルもあるため、ゲーミングPCもそれに対応できるだけのストレージが求められる。
また、一度に複数のブラウザやアプリ、動画を立ち上げられるくらいのメモリ容量も必要だ。『ROG Strix G17 G712』のメモリ容量は最大32GBまで拡張可能。このあたりのスペックが、ハッバ氏に重宝されている可能性は大いにあると筆者は見ている。