昭和の時代には高度経済成長やバブル経済といった社会的背景があり、平成は情報化社会や少子化の影響を受けている。
こうした時代背景は平成生まれと昭和生まれ、それぞれの年代で結婚に対する価値観にどのような影響を与えているのだろうか。
ナイルが運営する恋愛・婚活メディア「Appliv出会い」にて、 2023年9月4日から9月13日の期間、10~60代の結婚経験がある男女648人を対象に、結婚相手と知り合ったきっかけや結婚後の働き方などについてアンケート調査を実施した。
平成世代の「マッチングアプリ婚」や「結婚前の同棲」は昭和世代の2倍
現在の結婚相手と知り合ったきっかけを尋ねたところ、最も多かったのは昭和・平成世代ともに「同じ職場」であった。
昭和世代は2位「知人・友人の紹介」、3位「同じ学校」、平成世代では2位「同じ学校」、3位「知人・友人の紹介」と、TOP3にランクインした出会いのきっかけは両世代共通している。
平成世代の5位には「マッチングアプリ」がランクインしており、昭和世代と比べて2倍のとなった。また、「SNS」や「マッチングアプリ」は、スマホが登場した2000年代以降に誕生したので、昭和の時代には存在しなかったものだ。
TOP3だけを見ると、時代が変わっても「知り合う場所」にはあまり変化がないように感じるが、こうしたツールの普及が、出会いのきっかけを広げており、各世代に影響を与えていることが分かった。
続いて、知り合ったきっかけを年代別で比較してみた結果がこちら。
昭和・平成の両世代で1位だった「同じ職場」は、50代と60代では4割以上を占めており、20代の約2倍相当。これには、女性の社会進出が進んできている背景が関係していると考えられる。
身近な人間関係ではないところで理想の相手を探す「結婚相談所」や「マッチングアプリ」は、20代~30代が比較的多い結果に。
「マッチングアプリ」で出会った相手と結婚した人は、20代(10.0%)に対し、50代(2.2%)と5倍近い差が見られた。
また、インターネット関連を見てみると、「SNS」が最も高かったのは10代(14.1%)、「SNS以外」が最も高かったのは40代(10.4%)となっており、ここにも世代による違いが表れている。
結婚する前の同棲経験について尋ねたところ、同棲した割合は平成世代が54.5%、昭和世代が30.5%であった。平成世代の方が昭和世代より2倍近く多い結果となっている。
結婚する前に同棲をし、自分や相手の生活スタイルに慣れていく時間を持つ傾向は、平成生まれが多いよう。
ライフスタイルや価値観が多様化する中で、同棲を通じてお互いの生活習慣や考え方を知ってから結婚に至る人が増えたようだ。