中部圏エリア1位は「養老鉄道」、愛知県以外の路線で唯一ランクイン
1位「養老鉄道」
中部圏(愛知県・岐阜県・三重県)の鉄道路線のうち、沿線賃貸物件への問合せが前年から最も増加したのは「養老鉄道」となった。養老鉄道は沿線への問合せのうち約52%を大垣市内の駅が占めており、大垣市での問合せ増加の影響が強く出た結果といえる(大垣市内の駅に限ると前年比158.5%)。同市の65歳未満の単身世帯数は近年増加傾向※にあり、賃貸需要も増加していると考えられる。
※2015年:1万665世帯、2020年:1万2,032世帯(「国勢調査からみた岐阜県の人口」より算出)
2位「名鉄瀬戸線」
名鉄瀬戸線は、名古屋市中心部の「栄町」から郊外の瀬戸市へ延びる路線だ。沿線物件の問合せのうち、「尼ケ坂(前年比172.0%)」「森下(前年比145.8%)」が大きく増加している。また、名古屋市にある130年以上の歴史がある女子大学「金城学院大学」付近の「喜多山(前年比149.6%)」や「大森・金城学院前(前年比120.8%)でも問合せ数が増加した。
中部圏の考察
中部圏でも近畿圏同様に、「愛知高速東部丘陵線(6位)」では、愛知学院大学最寄りの「長久手古戦場(前年比154.9%)」、「名古屋市営名城線(9位)」では名古屋大学や南山大学付近の「八事日赤(前年比164.6%)」が、それぞれ路線内で高い上昇率となるなど、今年度からのリモート講義縮小の影響が見てとれる。
また、「名鉄常滑線(4位)」では、「常滑(前年比120.1%)」「多屋(前年比158.1%)」「榎戸(前年比226.7%)」など、2023年1~6月の旅客数が前年比208.2%となった「中部国際空港」付近の各駅が、問合せ数の増加を牽引する結果となった。
<調査概要>
対象:2023年1~6月、2022年1~6月ともに1,000以上の賃貸物件問合せがある路線
期間:2023年1~6月、2022年1~6月
出典元:LIFULL HOME’S
構成/こじへい