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【最新ビジネス図解】積水化学が見据える未来の循環型社会、常識を覆す「ごみビジネス」の現在地

2023.10.15

プラスチック加工やインフラ、住宅などの事業を手がける積水化学工業が、巨額を投資し、世界に類を見ない環境ビジネスを、着々と進めている。すでにいくつかの実証をクリアしており、商業ベースに乗れば、社会に大きなインパクトを与えるのは間違いない。

プロジェクトを主導する積水化学工業コーポレート新事業開発部の吉岡忠彦氏に、事業のビジョンを聞いた。

脱炭素へ直接的に貢献し、かつ資源も生み出す一石二鳥のイノベーション

ベースとなっているのは、積水化学が米国のランザテック社と開発した「BRエタノール」という技術。紙や生ゴミはもちろん、プラスチックを含む可燃性のゴミを、自然界の微生物を触媒としてエタノールに換える。

一連のプロセスでは、まずゴミを燃やすのだが、同社の独自技術で燃やし方を工夫し、二酸化炭素にせずに、一酸化炭素と水素のガスをつくる。微生物はそのガスをエネルギーとして活動し、最終的にエタノールをつくるのだ。

脱炭素へ直接的に貢献し、かつ資源も生み出す一石二鳥のイノベーション。ポイントは、エタノールの安定的な生産だ。

人の営みで出されるゴミは雑多で、成分にばらつきがある。そこから、産業用に耐える安定したエタノールをつくるのは、極めて難しい。生き物が相手だから、扱いを間違えれば死んでしまったり、遺伝子レベルで変異してしまうこともある。

同社は試行錯誤を積み重ね、想定の1000分の1規模のプラントでパイロット実験に成功。既存由来のエタノールと同等の品質で、生産が可能になった。

このままいけば、現在流通しているプラスチック製品や化学繊維の原料、航空機など燃料の元となる石油の多くを、ゴミが代替できることになる。プラスチックの容器を再利用したり、古着から繊維を再生産する、といった企業ごと、業界ごとの取り組みは現在も行われているが、同社のビジョンは業界を横断した、もっとダイナミックでオープンなリサイクルだ。

シャンプーのボトルがコンビニのビニールになったり、家庭の食べ残しからつくられた燃料で航空機が飛ぶ、といったことも起こり得る。そこまでいけば、世界を変えるビジネスになるだろう。

同社は2022年には、岩手県の久慈市で10分の1サイズの実証プラントを建設。2025年から2030年にかけて、段階的に商用化を目指す。

吉岡氏が訴えるのは、消費者を含めた産業界全体での循環型経済への取り組みだ。同社が提供できるのはエタノールという原料だけであり、社会に実装するには、材料や最終製品をつくる製造加工メーカー、さらには流通や小売との連携が欠かせない。消費者も「安いから」「性能がよいから」だけでなく、「サステナブルだから買う」という価値観の転換が必要だと説く。

同社は「UNISON®」のブランドを立ち上げ、資生堂、住友化学と共同で化粧品容器の循環モデル構築に着手するなど、取り組みを加速している。

“ごみ”を“エタノール”に変換する1/10スケールの実証プラントが岩手県久慈市に完成

取材・文/ソルバ!
人や企業の課題解決ストーリーを図解、インフォグラフィックで、わかりやすく伝えるプロジェクト。ビジネスの大小にかかわらず、仕事脳を刺激するビジネスアイデアをお届けします。 
https://solver-story.com/

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