転職市場において需要が高いとされるITエンジニア。売り手市場ゆえに、勤務する企業にサクッと見切りをつける人も珍しくなさそうだが、実際のところ、ITエンジニアはどのような理由から退職を決断することが多いのだろうか?
ITコンサルやエンジニア人材紹介を行うギークニアはこのほど、ITエンジニアを対象に退職に関する調査を実施し、94名から有効回答を得た。調査結果は次の通り。
「会社を辞めたい」と思った要因の上位は「給与」「ワークライフバランス」「評価・昇進」
「会社を辞めたいと思ったとき、改善してほしいと感じたこと」を尋ねると、「給与」「ワークライフバランス」「評価・昇進」等、待遇面に関する不満が多く挙げられた。
コメントでは、「給与が上がらない環境でモチベーションがなくなった」「多くの稼働時間が求められることでプライベートやスキルアップの機会を失った」といった声が寄せられた。
退職の判断をする前に同僚や上司に相談する人は3割に留まる
退職前の相談の有無について尋ねたところ、67.1%の人が「いいえ(相談しなかった)」と回答した。
コメントでは、「自分で決めたことであり、相談の必要性がなかった」「引き止め材料を与えないようにした」「辞めたいという話が周りに広がって悪い影響を及ぼすのを防ぎたかった」といった声が寄せられた。
他方、相談した人のコメントでは、「同僚の意見をききたかった」「社内の別ポジションがあるか知りたかった」といった意見が挙げられた。
「退職を決めた後、周囲にそのシグナルを出したか」と尋ねたところ、半数以上が「特にシグナルは出さなかった」と回答した。
一方で、自己学習の時間を増やした人や不平や不満を口にした人など、辞める前のシグナルを出す人も一定数いることがうかがえた。