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パッケージレスで価格もリーズナブルなLUSHの「容器なしのマスカラ」が一石を投じた化粧品業界の環境負荷問題

2023.10.09

化粧品におけるプラスチック問題は、大きく分けるとメイクアイテム自体に含まれるマイクロプラスチックと、再利用されないパッケージに使用するプラスチックのふたつだ。

そんな中、以前からパッケージレスのアイテムを展開している「LUSH(ラッシュ)」が、2023年5月にパッケージを使わないヴィーガン対応のマスカラを発売した。なぜ、マスカラのパッケージレスに挑戦したのか、また発売後の消費者からの反響はどうなのかをうかがった。

LUSHが取り組む「ネイキッド(裸)」商品とは

LUSHのパッケージがない「ネイキッドマスカラ」。

「LUSH」は、1995年にスキンケア、ヘアケアアイテム、バスアイテムを主に取り扱う英国生まれのブランドだ。新鮮な野菜や果物を使った100%ベジタリアン対応で、約95%がヴィーガン対応だ。動物実験を行わず、可能な限り合成保存料にも頼らない処方で手作りし、すべての人の健やかな肌や髪のために開発されている。

倫理的であること、そしてサステナビリティのその先を目指し、原材料調達から商品開発やパッケージの資材調達など、リジェネラティブであることを最優先に企業活動を行っている。

そんな「LUSH」では、早くからパッケージレスのネイキッド商品を展開している。

化粧品業界は、プラスチックのごみを最も多く出している業界のひとつと言われている。また、全世界で毎年1200億個のパッケージが製造されているが、plasticpollutioncoalition(プラスチック汚染の削減を目指す団体)の調べによると、その多くはリサイクルできない素材とされている。

パッケージの95%が一度使用されただけでリサイクルされずに廃棄されていることを危惧し、「LUSH」では、現在取り扱っている商品の約66%が、使用後ゴミとなってしまうパッケージを使用しない「ネイキッド(裸)」の状態で販売されている。

とはいえ、アイテムによっては、ネイキッドにするのは難しい場合もある。ネイキッドマスカラと初めて聞いたときは、その形状さえ想像できなかった筆者だが、枠にはまらない発想で開発したという。今まで見たことがないユニークな形の、化粧品業界のプラスチック問題に一石を投じる「ネイキッドマスカラ」が誕生した。

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