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夢を叶えるためのひた向きさが眩しい!18歳の無名トリオの儚くも熱いJAZZ漫画「BLUE GIANT」の魅力

2023.10.06

芸術の秋にぴったりな漫画をご紹介したい。石塚真一によるジャズ漫画『BLUE GIANT』だ。今年2月に公開されたアニメ映画が興行収入12億円を突破するヒットを記録していたので、タイトルを聞いたことがある人も多いだろう。

主人公は、ジャズに魅せられた宮本大。仙台で暮らす高校生の彼は、雨の日も雪の日も川原でテナーサックスを吹き続け、やがて世界一のサックスプレイヤーを志す。全10巻の『BLUE GIANT』では東京へ上京した彼がジャズトリオJASS(ジャス)を結成して、メンバーとぶつかり合いながらも高みを目指していく熱く儚い青春ドラマが描かれる。本稿では、各キャラクターの魅力や名シーンを紹介していく。

JASSメンバープロフィール

左から沢辺雪祈、玉田俊二、宮本大

宮本大(みやもとだい)
仙台出身。高校ではバスケ部に所属。ジャズに出会うとその自由な魅力に魅せられ、世界一のジャズプレイヤーを目指す。来る日も来る日も独学でテナーサックスの練習を続ける、まっすぐな熱血漢。

沢辺雪祈(さわべゆきのり)
長野出身。4歳からピアノを始め、18歳とは思えぬ優れた実力を持つ。甘いマスクで女性からもモテるが、ジャズのことばかりを考えるがあまり、周りにシビアになってしまう一面も。

玉田俊二(たまだしゅんじ)
大の高校の同級生。元サッカー部。上京して大学に進学するも、自身の部屋に居候として転がり込んだ大を介してジャズの魅力に目覚め、ゼロからドラマーとして猛練習を始める。

ソウルメイトな男子たちの名場面3選

ジャズの経験値や考え方がまったく異なるJASSの3人は、それぞれの意見をぶつけ合いながらプレイヤーとして、バンドとして成長していく。エネルギーに溢れた青年たちの名場面をピックアップしてご紹介しよう。

1、ジャズをダメにするのは実力至上主義? 玉田加入をめぐる衝突

ドラマーを探し始めた大と雪祈。ある日玉田は、ドラムをやってみたいという意欲に目覚める。玉田のリズム感に光るものを見た大は、玉田をドラマーとして加入させたいと雪祈に打診。呆れたように拒絶する雪祈に大は、「『音楽をやりたい』って気持ちに、お前、『ノー』って言うの?」と憤る。

ドラムの練習に明け暮れる玉田。確実に成長した彼は、再度雪祈と大の前でドラムを叩き、その目覚ましい成長ぶりに大は感動の涙を流す。内心では玉田の演奏が胸に刺さっていた雪祈も、条件付きで玉田のメンバー入りを承諾。こうしてJASSは、トリオとして歩み始めた。

5巻より
冷静に、そして合理的な視点で玉田の加入を拒む雪祈。しかし大は実力が高いことよりも「感動できる」音楽を追求したいと、雪祈に思いを伝える。

2、ライブ中にケンカ勃発! 破天荒なセッション

観客を前にした初ライブを終え、自分のあまりの実力の低さに落胆する玉田はスランプに突入。そしてそれにつられて、大の演奏からも強い音が失われてしまう。三者三様に悶々としていたJASSはある日、ライブ中にまさかのケンカに。

雪祈が演奏中の大に「その入り方飽きたわ! もっかい!!」とけしかけ、別のフレーズに切り替える大に、「それも1万回聴いたわ!!」とさらにダメ出し。それによって大は覚醒したような演奏を見せた。歯に衣を着せず本音でぶつかり合ったからこそ殻を破れたのだ。その後JASSのライブはさらに評判を呼び、着々と動員を増やしていく。

6巻より
曲中に喧嘩を始める大と雪祈。大は力強いソロを吹き、勢いを回復させていきます。

3、憧れの舞台を目前に控えるも……ラストに衝撃の展開が

ある日雪祈は、自分はじっくりと練り上げていく作曲が好きだと自覚したことを語りつつ、「大は考えちゃダメだ。お前は考えず、何万回でも客の前で死なねえと」と大に真摯に伝える。同じバンドに属していても、それぞれに適性や目指すところは異なるもの。お互いを深く理解しているからこそ出る言葉と言えるだろう。

ジャズは一生同じメンバーと組むジャンルではない。大はJASSとして過ごす日々は有限であり、それぞれに目指すべき場所があると考えている。だからこそ『BLUE GIANT』の物語は一瞬一瞬が刹那的な輝きを帯びているのだ。クライマックスでは、大舞台を間近に控えたJASSに衝撃の展開が……。

8巻より
「組む人間はどんどん変わっていくもの」と話す大。お互いをリスペクトしているからこそ、やがて別の道を歩むことをすでに予見している。

『BLUE GIANT』ここもアツい!

“音が聞こえる”ライブシーン

「音が聞こえる漫画」と称されることも多い『BLUE GIANT』は、演奏シーンの描写が大迫力! JASSが心を通わせていくほどに3人の演奏の息が合っていくさまから目が離せない。

9巻より
「カツシカJAZZ FESTIVAL」のライブシーンは実に31ページもの長きにわたって描かれている。ドラムソロの描写も細かくコマを重ねられており、迫力が伝わってくる。

大を支える温かい家族

大と家族との温かい関係性も本作の魅力。大が10歳のときに母を亡くして以降、宮本家は互いを温かく支え合って生きてきた。息子が「ジャズプレイヤーになりたい」と突然伝えても、「とことん、おもいきりやれよ」と即座に背中を押す、器の大きな父。そして初任給をはたき、弟にサックスをプレゼントした兄。思わず涙を誘われるシーンが満載だ。

2巻より
高校卒業後、工場で働き始めた兄・雅之は、常に弟と妹を気遣っている。初任給をはたいてローンを組み、愛する弟に最高クラスのサックスをプレゼントする。

サックスプレイヤー・大の原点、仙台編

1巻から4巻の後半までは、大がJASSとなる前、仙台で高校生としての日々を送る様子が綴られている。大にジャズの基本を教える師匠との師弟関係や淡い恋模様も見どころ。原点と言える仙台編も、もちろんじっくりと読み込んでほしい。

4巻より
荒削りで自己流で吹いていた大に、技術を指導した由井。かつて自分もバークリー大学へ留学をするほどサックスに打ち込んでいたが夢破れた彼は、ひたむきな大の姿にまたジャズを愛せるようになる。

注目キャラをもっと深掘り!

JASSのリーダー的存在・雪祈は、夢を叶えるための行動力の塊

魅力的なキャラクターが多い『BLUE GIANT』だが、この記事では特に雪祈にフォーカスしたい。

甘いマスクで18歳とは思えないピアノの実力を持つ雪祈は、とてつもなく自信家。メンバーの大や玉田にも厳しい言葉を浴びせかける。しかしそれもすべて、自分たちの実力を信じ、「東京の音楽の先頭に立つ」ことを目指しているからだ。

直情的な大、ジャズ初心者の玉田に囲まれる中、彼らを鼓舞しながらいつも先頭に立って冷静に対応する雪祈。JASSの名を高めるため、憧れのライブハウス・ソーブルーのステージになんとか立てないかと、親交のあるギタリストのもとを訪れて相談し、SNSで自分たちの評判がどのように広まっているかのチェックも欠かさない。夢を実現するために積極的な行動を続ける彼の姿はとても輝いている。

7巻より
憧れのソーブルーに立つため、知り合いの著名ギタリスト・川喜田のもとを訪れた雪祈。バンドの発展のための外交も欠かさない。

7巻より
音楽に打ち込むため、日々バイトを掛け持ちしている雪祈。その合間にもSNSのチェックは欠かさず、自分たちの名前が広まっていることを知ると喜ぶ。

7巻より
ライブで初めてまとまったギャラを手にしたJASS。3万円を1万円ずつ分け、自分にはもらう資格がないと躊躇う玉田に対し、真剣さを問う。

『BLUE GIANT』も無料で読める!
「漫祭!2023」であなたの“好き”を見つけよう

現在、各電子書店では、小学館の電子コミックが期間中合計250作品超・1000冊以上も無料で楽しめる期間限定キャンペーン「漫祭!2023」を開催中。10月6日からは「10月ドラマ化の話題作も!映像化漫画フェア」と題し、『BLUE GIANT』などの映像化で話題となったマンガを一部無料公開。『BLUE GIANT』は10月19日までの間、第1~第4巻を無料で試し読みすることができるので、まだ読んだことのない読者はぜひこの機会に『BLUE GIANT』の世界に触れてみよう。

「小学館 漫祭!2023」公式サイト

●原作情報

ビッグコミックス『BLUE GIANT』全10巻/小学館
石塚真一
ジャズに心打たれた高校3年生の宮本 大は、川原でサックスを独り吹き続けている。雨の日も猛暑の日も毎日毎晩、何年も。
世界一のジャズプレイヤーを志す青年の、出会い・成長・挑戦の物語。
https://shogakukan-comic.jp/book-series?cd=31300

定価:各770円(税込)
小学館

[編集協力:コミックナタリー]

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