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ビーガン食は健康に良いだけでなく食費削減につながる可能性、米国医師委員会報告

2023.10.11

ビーガン食は健康に良いだけでなく財布にも優しい

完全菜食主義(ビーガン)の食事は健康に良いだけでなく、食費の削減効果もあることが報告された。米国の責任ある医療のための医師委員会のHana Kahleova氏らの研究によるもので、研究結果が「JAMA Network Open」に2023年9月5日、レターとして掲載された。

この研究は、過体重の成人に対するビーガンダイエットの有効性を検証する目的で、2017年1月~2019年2月に実施された研究のデータを、二次的に解析するという手法で行われた。

電話によるスクリーニングを受けた3,115人のうち、過体重成人244人が参加基準を満たし、無作為にビーガン群(平均年齢52.9±10.3歳、女性86.1%)と対照群(56.7±12.8歳、女性86.9%)の2群に1対1で分類。

ビーガン群に割り当てられた参加者のみ、果物、野菜、穀物、豆類からなる低脂肪ビーガン食に変更してもらった。なお、両群ともに、摂取エネルギー量や食費には制限を設けなかった。

データ欠落のない223人(91.0%)を対象とする解析で、ビーガン群では体重減少、肝臓や筋肉内の脂肪の減少、インスリン感受性の改善が確認されていた。

今回発表された研究では、研究参加者の食事記録を利用し、米国農務省が公表している食料品価格のデータを参照して、両群の食費を算出した。

解析から、ビーガン群では食費が約16%低下していたことが分かった。対照群は有意な変化が見られなかった。ビーガン群では肉と乳製品の購入が減り、一方で野菜や果物、豆類、全粒穀物、代替肉、代替乳製品への支出が増えていたが、前者への支出減少幅の方が大きかった。

この結果についてKahleova氏は、「ビーガンダイエットは健康だけでなく、財布にも良いことを意味する」と話している。

米国の栄養と食事のアカデミーの元会長で食品栄養コンサルタントのConnie Diekman氏は、「報告された結果は、ビーガン食に対して一般の人々が抱きがちな、根深い誤解の解消に役立つ」と論評する。

同氏によると、全粒穀物などの植物性食品の摂取量を増やすことは食費の上昇につながると考えている人が少なくないという。実際には、「代替肉は確かにやや高価格ではある。しかし、栄養上のニーズを効率的に満たすいくつかのヒントを知っていれば、ビーガン食は合理的で食費も抑えられる」としている。

ビーガンダイエットを始めようとする人へのDiekman氏のアドバイスは、「最初のステップは管理栄養士に相談して、ビーガン食とはどういったものかを習い、動物性食品を避けながら栄養ニーズを満たす最適の方法を教わることだ」と話す。

また、「ビーガンダイエットでは微量栄養素が不足することがあるため、場合によっては、ビタミンB12、ビタミンD、カルシウムなどの必要量を満たすため、サプリメントを取った方が良いこともある」という。なお、今回の研究では、サプリメントの摂取状況や購入コストは調査されなかった。

さらにDiekman氏は、食事スタイルの切り替えを「一歩ずつ進めること」の重要性を強調する。「例えば、料理に豆を加えれば肉の摂取量を減らすことができるだろう。その後、ゆっくりと時間をかけて、全ての肉を取り除くようにするとよい。豆類は手頃な価格で購入できる優れたタンパク源であり、さまざまな料理に利用できる」と同氏は話している。(HealthDay News 2023年9月6日)

Copyright © 2023 HealthDay. All rights reserved.
Photo Credit: Adobe Stock

(参考情報)
Abstract/Full Text
https://jamanetwork.com/journals/jamanetworkopen/fullarticle/2808910

構成/DIME編集部

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