小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

なぜ、日本では決済をコストと捉え収益拡大に寄与する問題と認識しないのか

2023.10.12

2)財務部門の想定以上に、財務業務の自動化が進む

どのような業務にも非戦略的な要素は含まれるものの、調査対象となった財務責任者が率いるチームの約半数 (40%) が、75% 以上のバックオフィス業務を手作業で行なっている。

結果として、利益に最も影響する戦略的なプロジェクトに費やせる時間が大幅に減少している。

しかし、調査対象の CFO (グローバル全体) は、自社の財務チームが戦略的業務に費やす想定時間は 39% と考える中で、実際に費やされている割合は 38% と差異がほとんどなく、その大半が戦略的業務とバックオフィス業務に費やす時間のバランスは適切だと考える傾向にあると言える。

日本では非効率に直面し、手作業によるプロセス管理からの脱却を模索

一方日本では、戦略的業務に費やす時間がグローバルより 5 ポイント高い 45% であり、より戦略的業務に時間を割いていることがわかる。

ただ、日本では現金の照合に毎月 100 時間以上費やす傾向が強く (9%)、グローバル平均 (3%) の 3 倍となっているなど、バックオフィス業務の捉え方も日本独自の傾向が強く見られた。

3)テクノロジー活用と自動化が進んでも「人」の介入が今後も大きな役割を果たす

人工知能 (AI) と大規模言語モデル (LLM) が急速に進化する中、必要とされるタスクのどの部分を AI に完全に任せ、どの部分を人間の介入や監督が必要かを企業は見極める必要がある。

ソフトウェアシステムと従業員の間での役割分担は業界によって異なりますが、テクノロジーを使ってどのように業務を補強できるかについては、あらゆる企業が熟考することになるだろう。特に財務部門は、手作業による事務処理に毎月何十間も費やしていることを考えると、自動化による成長促進が期待できる。

しかし、財務責任者は手動での確認と管理は自動化と同じくらい重要だと考えている。

たとえば、調査対象の CFO は、月次のレポート作成、データ入力、経理業務の効率化に最も関心を持っていたが、一方で、どの財務業務を手動で行いたいかという質問に対しても、ほぼ同じ選択をしており、矛盾を抱えている。

その他)決済方法の種類から見る日本の傾向

決済サービスは時代の変化を確実に捉え、進化を続けている。コロナ禍で人気となったサブスクリプションサービスだが、無料開始期間や料金の段階的な変更など複雑な決済システムを必要とするため、簡単に移行できないと考える企業が多くみられ、特に日本は、定期的なサブスクリプションでの支払い率が未だ 10% と低く、最も高いシンガポール (84%) と比較すると、74 ポイントも差がある (グローバル平均:47%、オーストラリア:56%)。

デジタル請求書の使用率も日本は 25% と低い傾向にあり、グローバル平均の 52% に比べて半分以下、シンガポールの72%とは約 1/3 の結果となった。

一方、紙の請求書を使用している割合は 52% と他国に比べて最も高い傾向にあり、(グローバル平均:45%、オーストラリア:46%、シンガポール:58%)いまだアナログな対応が根強く残っていることを示唆している。ただ、10月より開始されたインボイス制度により、この状況は大きくシフトすると予想されている。

多対多を結ぶマーケットプレイスやプラットフォームを通した決済は、グローバル平均が 41%、中でもシンガポールは 79% にも及んでいる一方、日本では 11% にとどまっており、今後この方面でのビジネスモデルの多角化が期待されている。

今回の発表に際してStripe 日本法人代表取締役のダニエル・へフェルナン氏は、以下のように述べている。

「日本はグローバルに比べさまざまな面で『コスト削減』の意識が強く、ビジネスの成長を促進する可能性のある決済サービスの導入に対して消極的な印象を受けています。今まで手作業での処理や複数のシステムを使用していたことで生じていたタイムロスも、先進的な決済テクノロジーを導入することで業務効率化による収益向上など、コスト削減以上の効果が見出せると信じています。今後も進化し続ける日本企業の更なる成長をサポートしてまいります」

関連情報
https://stripe.com/jp

構成/清水眞希

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年9月13日(金) 発売

DIME最新号は「AIスマホ Copilot+ PC 完全攻略ガイド」!SKY-HI、パリ五輪代表Shigekixも登場!

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。