Adobeは、「Adobe Photoshop web版」を正式リリースし、「Adobe Photoshop」を含むすべての「Adobe Creative Cloud」プランの一部として提供を開始した。
「Adobe Photoshop web版」の登場により、ダウンロードやインストールが必要なく、ブラウザで「Adobe Photoshop」のドキュメントを作成したり、開いたり、編集したりできるだけなく、ワンクリックの簡単操作でデスクトップ版に移動して作業を続けることが可能。ほかの「Adobe Photoshop」ユーザーはもちろん、相手がサブスクリプションを持っていないユーザーでもファイルの表示とコメントが可能なリンクを共有し、共同作業に招待することもできる。
また、「Adobe Photoshop web版」では、「Adobe Photoshop」の機能の大半を、初心者ユーザーにも使いやすいようにエクスペリエンスを最適化して搭載。例えば、ツールバーに表示されるツール類は、ポートレートの「レタッチ」に使うもの、画像内のオブジェクトの「選択」に関するもの、一発で適用できる「クイックアクション」といったように、ワークフローに基づいてグループ化されている。ツールバーにはツール名も表示されるので、「Adobe Photoshop」のツールアイコンに不慣れなユーザーでも簡単に操作できる。
さらに、デスクトップ版に最近導入された、「Adobe Firefly」を活用した生成AI機能「生成塗りつぶし」と「生成拡張」も搭載。これらの機能では、画像へのコンテンツの追加、領域の追加、コンテンツの削除といった操作が非破壊でできるだけでなく、オリジナル画像の遠近感、照明、スタイルと自動的にマッチングし、コンテンツ変更が行われるので、リアリスティックな作品に仕上げることが可能だ。
このほか、6月に「Adobe Photoshopデスクトップ版」に初めて搭載した「コンテキストタスクバー」も導入。「コンテキストタスクバー」は、いくつかの主要なワークフローで最も関連性の高い次のステップを推奨するオンスクリーンメニューで、これを活用することで、例えば、画像の背景を置き換えたり、画像のライティングとトーンを調整したりするような一般的なワークフローを、より少ない工数で完了することか可能となる。
なお、「Adobe Photoshop web版」は、現時点ではデスクトップ版のすべての機能を利用することはできないが、パッチツール、ペンツール、スマートオブジェクトのサポート、多角形選択ツールといった人気機能の多くを近日中に追加する予定とのことだ。
関連情報
https://www.adobe.com/jp/
構成/立原尚子