DIME MAGAZINE
いけばなとフラワーアレンジメントの違い
ありのままの自然の姿を活かしたいけばなは、日本の伝統文化として海外でも人気があり、外国人観光客向けの華道体験イベントなども増えている。
実は同じように花を使って作品を作る海外のフラワーアレンジメントとは、使われている道具以外にも大きな違いがあるのをご存じだろうか？
それは、いけばなが「引き算」の文化であることだ。
フラワーアレンジメントの場合、場に華やかさを「プラス」して空間を埋める考えが根本にある。対して引き算の美学を重んじるいけばなは、できるだけ少ない本数、枝数で空間に余白を残しながら、時には花鋏で枝を切り落としながらいけていく。
この日本独自の手法や道の精神などが海外の方にも受け入れられ、さらには訪日観光に対する「コト消費」の流れも組み、いけばなや華道体験人気へと繋がっているという。
華道家元池坊プロデュース “イケメン” グループ「IKENOBOYS」とは？
そんないけばなの世界で起こっている変化を牽引しているのが、華道家元池坊プロデュースの “イケメン” 集団「IKENOBOYS」だ。
IKENOBOYSは、日本の伝統文化である華道の魅力を力強く伝えていくことを目的に、2016年に誕生した。
池坊（いけのぼう）といえば、いけばなの根源といわれている最古の流派だ。いけばなや華道に詳しくない人でも池坊の名前くらいは聞いたことがあるだろう。「草月流（そうげつりゅう）」「小原流（おはらりゅう」と並び華道の三大流派と称され、なかでも最古にして最大の会員数を誇る。
そんな伝統ある池坊から現代風のグループが誕生したというニュースは、もともと華道に興味が無かった層も巻き込んで話題をさらった。男性アイドルグループのような佇まいと美しくダイナミックなパフォーマンスが人々の興味を惹きつけたのだ。
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全国各地で行われるパフォーマンスやワークショップなどの他、テレビメディア出演やSNSでの発信など、活動は多岐にわたり、着々とファンを増やしているという。
コロナ禍に行われたライブ配信パフォーマンスでは海外からの視聴者も多かったということで、注目は国内に留まらない。
当初5名だったメンバーが現在では16名になり、一部の初期メンバーはアドバイザー兼OBとして参加している。パフォーマーグループとして進化しながら、より多くの人にいけばなという文化を広めるべく、学生や僧侶、会社員や大工など、様々な職業のメンバーが各々の色を活かした活動を続けている。
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