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AIによる自律飛行技術で照明がない環境でも飛行可能!Skydioが最新のデータキャプチャ用カメラを搭載した法人向けドローン「X10」を発売

2023.10.01

アメリカ最大のドローンメーカーであるSkydioから、企業向けの新モデル「Skydio X10」が発売された。

Skydio X10は、最新のデータキャプチャ用カメラを搭載しているほか、これまでにない高い自律性を兼ね備えているという。さらに、汎用性の高い機体となっているため、エネルギー、公共、輸送、建設、通信などさまざまな業界での活用が期待できる。

その主な特徴は以下のとおり。

カスタム設計の高解像度カメラを装備

Skydio X10には、カスタム設計の高解像度カメラが装備されている。このカメラには、48メガピクセル(4,800万画素)のズームカメラが備わり、同社では800フィート(約244メートル)の高さからナンバープレートを読み取ることができるとアナウンスしている。

また、50メガピクセル(5000万画素)の広角カメラも搭載されており、コンクリートにある0.1mmの亀裂など微細な情報の検出が可能だ。

さらに、解像度640×512ピクセルを誇るTeledyne FLIR Boson+の放射分析サーマルカメラも内蔵されており、点検作業中の温度差計測や、暗闇での行方不明者の捜索などにも活用が期待される。

耐久性と適応性を考慮したモジュラー型の機体設計

Skydio X10の機体は、耐久性と適応性を考慮したモジュラー型(組み合わせ型)の機体設計となっており、4つのペイロードベイ(貨物収納スペース)と、交換可能なジンバルセンサーのセットを装備。IP55規格に準拠した耐候性を持っている。

さらに、さまざまな接続方法に対応できる「Skydio Connect」(スカイディオ・コネクト)を搭載。

再設計されたポイント・ツー・ポイント接続(2か所を一対一で結ぶ接続方式)、さまざまな通信が干渉したり滞ったりする環境に対応できるよう設計されたマルチバンド接続(複数の異なる周波数帯域を使用した接続方法)、そしてモバイル通信がある場所であれば無制限の範囲で使用できる5GおよびLTEの中から、接続方法を選ぶことができる。

AIを活用した自律飛行技術

Skydio X10に搭載されたAIは、コンピュータの処理能力を10倍向上させ、10倍の高精度を実現したカスタム設計のナビゲーションカメラを活用していく。

これにより、より確実に飛行し、厳しい条件下でも障害物により近接して障害物を回避することができる。

また、照明がない環境でも自律飛行が可能になる新機能「Night Sense」(ナイト・センス)が加わり、光が一切ない場所でも24時間年中無休で業務を遂行できるようになった。

さらに、既存のソフトウェアであるSkydio 3D ScanやOnboard Modelingと組み合わせ、リアルタイムの環境マッピングと完全自動のモデリングを可能するAIエンジン「Skydio X10 Spatial」も新たに追加された。

前例のない優れた可搬性

前述したように多彩な高度機能を搭載しているのにも関わらず、Skydio X10は非常に持ち運びがしやすいのも特徴だ。同社では」折りたたんでカバンにしまってある状態から飛行するまで、40秒もかかりません」と説明している。

Skydio Inc.のCEO兼共同創業者のAdam Bry(アダム・ブライ)氏は、今回の発売に際して次のようにコメントしている。

「Skydio X10は、過去3年間でお客様から学んだことや10年に亘る研究開発の技術基盤、さらにはSkydioで驚くべき才能と献身的姿勢をもったチームの努力を反映しています。Skydioとして抱く最終的な目標は、ドローンを作ることではなく、優れたドローンのプログラムを作ることです。その目標への道は、まだ始まったばかりです」

関連情報
https://www.skydio.com/

構成/清水眞希

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