B2B向けスマートリング『TwooCa Ring』
最後はTwooCa Ringについて。これは上の2製品を足して2で割ってプラスアルファを添加したようなもの……と書いたら怒られるだろうか?
しかし、現実問題そうなのだ。TwooCa Ringは非接触型決済機能に加え、ヘルストラッキング機能も備えている。
ただしこの製品は、個人向けではない。
そもそもTwooCa Ringと連携するスマホアプリTwooCa Walletは、社員証や会員証、病院の診察券等をデジタル化する機能を備えたものである。上記2製品よりもB2Bの要素が強く滲み出ている……というより、TwooCa Ring自体が今のところはB2B向けのスマートリングだ。
たとえば9月12日、株式会社三ツ星ファームがPR TIMESでこんなプレスリリースを配信した。社内でTwooCa Ringを導入するという内容である。
「TwooCa Ring」の導入により、従業員の健康管理が可視化される。そのため、本社から離れた山麓部で農作業を一人で行う場面もある株式会社三ツ星ファームとして、この技術は従業員の安全を確保する手段として非常に有用である。万が一、急な体調不良が発生したとしても、危険信号がすぐに発信され、迅速な救助アクションが可能となる。万全な体調ではないと判断できる従業員に対しては、的確に休養をアドバイスできる。
(【株式会社三ツ星ファーム】農業系企業としては世界初、決済機能と健康管理機能を備えたリング型ウ ェアラブルデバイス「TwooCa Ring」を採用-PR TIMES)
従業員にスマートリングを装着させ、万が一の体調不良を即座に察知する。これは三ツ星ファームのような農業分野の企業のみならず、「身体を動かす分野」では導入必至の機能ではないか。
こうした方向性のスマートリングも存在する、ということは覚えておいて損はないだろう。
「スマホの子機」として
最後に筆者の未来予想を書かせていただくとしたら、スマートリングは「スマホの子機」のようになっていくのではないか。
非接触型決済機能とヘルストラッキング機能がスマートリング単体でできるとしたら(あとでスマホアプリに記録を反映させなければならないとしても)、スマホはバッグの中にしまったまま取り出さなくてもいい。
スマートウォッチよりも小型で手軽、そして睡眠時を含めて常時装着できるウェアラブルデバイスとして、スマートリングは今後も普及の道をたどるのではないか。
【参考】
キャッシュレス決済+ドア解錠機能搭載のスマートリング「EVERING」、「ダイナースクラブカード」からのチャージが可能に!-PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000038.000078615.html
指にはめるだけで高精度な健康管理が可能な「Ouraリング」を大手家電量販店で順次取り扱い開始-PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000583.000022656.html
【株式会社三ツ星ファーム】農業系企業としては世界初、決済機能と健康管理機能を備えたリング型ウ ェアラブルデバイス「TwooCa Ring」を採用-PR TIMES
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000117167.html
取材・文/澤田真一