Googleが提供する、無料のアクセス解析サービス「Google アナリティクス」。最新のGA4には、Googleの機械学習モデルを活用した予測機能も導入され、Webマーケティングに欠かせないツールとなっている。
7月にUAのサポートが終了!ユーザーを軸としたGA4の特徴とは?
グーグル合同会社
Head of Data Solutions – Japan
小澤昇歩さん
7月1日に前バージョンに当たる、「ユニバーサルアナリティクス(UA)」が終了し、「GA4」へと完全移行した。日本でGoogle アナリティクスをリードする小澤昇歩さんは、今回のアップデートの理由について、主に3つを挙げる。
「1つはユーザーの利用環境の変化です。今はひとりが複数のデバイスから、いろんな方法でアクセスする。そうした変化に対応しました。2つ目はGoogleとして、プライバシーをより強固に保護していくため。3つ目はAIや機械学習といった、最新技術の導入をさらに進めていくためです」
UAでは計測の軸が「セッション」だったが、GA4では「ユーザー」が軸。これをどうに活用するかは、サイトの運営者次第だ。例えば、自社で発行したユーザーIDを使って計測すれば、様々なデバイスやプラットフォームをまたいでアクセスがあった場合も、正確にユーザー数をカウントできる。こうした分析をサポートするのがAIだ。
「これまでのデータ解析は、データが多いほど価値がありました。しかし今は、整理されたデータを、効率的に利用することに価値がある。AIを用いることで少ないデータが補完され、その先の行動を推測できるようになります」(小澤さん)
UAとGA4の計測方法の比較
第3世代のUAに対し、GA4では、ユーザーのカスタマージャーニー(顧客が商品と出会い、購買に至るまでの経路)を詳細に把握できるように。これにより、データに基づいた戦略が立てられる。
マーケティングのプロも納得!本当に使えるGA4の便利機能
ファストマーケティング代表取締役
峯林晃治さん
ジャストシステムでBtoB領域のデジタルマーケティングに携わり、2020年に独立。ミエルカSEOを提供するファベルカンパニー社のコンテンツディレクターも兼務。
機能【1】「レポートのスナップショット」で現状をざっくり把握
GA4の「レポートのスナップショット」では、その月のユーザー数、新規ユーザー数、平均エンゲージメント時間、参照元(どこからアクセスしているのか)などを確認可能。数値はグラフでも表示されるので、アクセスの増減や、最も多いアクセス元などを容易に分析できる。
機能【2】「レポートのスナップショット」で先月との差異を比較
さらにレポートのスナップショットでは「期間比較」で前月比や昨対比を表示することが可能。グラフに比較対象と増減比が表示され、アクセス数が先月と比較して減ったか増えたか、アクセス元別やエリア別に分けて分析できる。
機能【3】「レポートのユーザー属性」でアクセスユーザーの年齢層を確認
「レポートのユーザー属性」では、ユーザーがアクセスしている国や地域、性別、年齢、興味・関心など幅広いデータを取得可能。このデータはGoogleが、データの共有を同意しているユーザーからのみ取得しているので、ユーザー層を分析することで、コンテンツの内容を検討する際などに生かせる。
機能【4】「データ探索」でページごとのアクセス数とコンバージョン数をチェック
「データ探索」はGA4で新たに追加された機能。セグメントやディメンジョンを組み合わせて自分だけのカスタムレポートを簡単に作成可能。例えば、行に「ランディン グページ+クエリ文字列」を選択し、「値」に「セッション」と「コンバージョン数」を入れるとページごとのコンバージョン数を可視化できる。
取材・文/太田百合子、峯林晃治
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