DIME MAGAZINE
車関連の用語は、知っている人と知らない人で語彙力に差が出やすい。普段目にしているパーツや内装も「正式な名前は何というのか知らない」という人は意外に多いはず。ただし、自分好みの車を選ぶ場合や、誰かに説明する必要がある場合、各部位の名称を知っておくと情報収集や情報交換がスムーズになる。
そこで本記事では、車好きの間でもどこを指すのか意見が分かれる「インパネ」について、言葉の由来や一般的な設置場所、混乱しがちな「ダッシュボード」との違いなどについて解説する。
車の「インパネ」は「インストルメントパネル」の略
「インパネ」は、正式名称を「インストルメントパネル（英：instrument panel）」という。日本語で「計器盤」を意味する言葉で、車の運転に欠かせないメーター類が設置されているエリアの名称だ。
車の内装デザインに大きな影響を与える部位であることから「インテリアパネル」の略語と解説される場合もあるが、こちらの説は誤りなので正式名称を覚えておこう。
どこまで？車の「インパネ」の範囲
インパネは、車のフロントガラスの下部分、運転席と助手席にまたがって配置されている各種メーターやエアコンのスイッチ、オーディオ、エアバッグなどを含めた内装部分を指す。ただし、車種によっては運転席前方ではなく、運転席と助手席の中間部分（センターコンソール）にメーター類を設置するケースも増えており、一律の定義づけが難しくなっている。
「インパネ」と「ダッシュボード」の違いは？
「インパネ」は、語源の通り、もともとは運転席前方のメーター部分のみを指していた。現在は自動車メーカーを筆頭に、フロントガラス下部の運転席から助手席にかけての内装部分すべてを「インパネ」とするケースが多い。そのため、車の「ダッシュボード」とは、ほぼ同じ意味となり、「インパネ」と「ダッシュボード」が示す範囲に大きな違いはないとするのが一般的だ。
ただし、往年のドライバーの中には、ダッシュボードにはめ込まれた計器類やオーディオ機器を「インパネ」、それ以外の助手席前部までを含めた範囲を「ダッシュボード」と呼んで区別している人もいる。
運転の快適さを左右する「インパネ」
インパネは、車選びの重要なポイントの一つだ。運転に欠かせない各種機能が集まっているだけでなく、運転中は常時ドライバーの視界に入るため、気に入ったデザインのインパネや、操作性に優れたインパネを選ぶようにしよう。
インパネのかっこいい車を選ぶには？
ドライビングの快適さに直結するインパネは、各自動車メーカーがこだわっている部分でもある。デザインや機能を確認したい場合は、各自動車メーカーのカタログ（Web、紙媒体など）を見てみると良いだろう。主なチェックポイントは以下の通りだ。
・材質（木目調、アルミ製、ビニールレザー、スエード調素材など）
・カラー（ダーク調、ライト調）
・形状（凸型、凹型）
・液晶画面（サイズや視認性、タブレット端末が付随した車種も）
インターネット上には、インパネのみの画像を集めたサイトやかっこいいインパネのランキングなどもあるため、車選びの参考にしても良いだろう。
目星をつけた車種は、カーディーラーで試乗したり、レンタカーやカー・シェアリングで一日程度運転したりと、事前に触れてみるのがおすすめだ。
インパネはカスタムもできる
しっくりくるインパネが見当たらなかった場合は、業者依頼やDIYで自分好みのものにカスタムすることも可能だ。カスタムの種類は、メーター類に使われているLEDの交換や、インパネ/ダッシュボード部分のシートの張替え、追加メーターの設置などが多く、自分の車種で検索するとさまざまなカスタム例を見つけられる。
ただし、カスタムによって「メーター部分の視認性が落ちる」「明るい色彩のダッシュボードがフロントガラスに反射してまぶしい」など、安全運転に支障をきたす場合もある。初めての場合は業者や詳しい友人・知人などに助力を仰ごう。
インパネの掃除方法
インパネを長く快適に使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせない。日常的な拭き掃除では、ほこりなどをから拭き、しつこい汚れは洗浄剤などを染み込ませた布で水拭きするようにしよう。
なお、直射日光が当たるインパネ部分は、紫外線によって劣化しやすい。シートの表面が加水分解を起こしてべたつく場合は、洗浄用の無水アルコールで拭くと一時的にベタつきを抑えられる。改善されない場合は、シートを全交換するのも一つの方法だ。
※データは2023年9月下旬時点のもの。
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文／編集部
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