お酒を飲めない・飲まない人がバーの世界を楽しめるノンアル、ローアルのオーセンティックバー「THE 5th by SUMADORI-BAR」が渋谷にオープン
2023.09.26【AJの読み】アルコールの有無を超越した新しい大人の嗜好品
「THE 5th by SUMADORI-BAR」の主役が、“Flavor Fusion”をコンセプトにした、20種類以上の個性的なカクテルの数々。アルコールの有無が選択できるので、飲めない人、飲める人双方が楽しめる。
「従来のノンアルコールドリンクといえば、ノンアルビール、ノンアルウイスキーなど、あくまでお酒の代替品といった位置付けでした。THE 5thのドリンクは、お酒の代わりに仕方なくノンアルを飲む、飲めないからジュースで我慢するというような引け目を感じずに、ノンアル、ローアルに関わらず、積極的に飲みたくなるようなメニューを作りました。すりおろした野菜や果物、スパイス、水出しのお茶などを掛け合わせた、斬新な感覚のドリンクが揃っています」(加藤氏)
筆者は、普段はアルコールががっつり入ったドリンクを好み、行きつけのバーで飲むものといえばボトルキープしているバーボン一辺倒だったため、ノンアルコールカクテルを飲む機会は皆無に等しかったが、今回、THE 5thのドリンクメニューから5品を試飲させてもらった。以下、斬新さを含めた味の面白さや香りなどから、個人的に気に入ったメニューを順に列挙する。
1・Crimson Star
インドネシア産コーヒー、ラズベリー、ノンアルコールアブサン、黒胡椒で構成された、“大人のコーヒー”がテーマのカクテル。コーヒーを使ったカクテルといえば通常はコーヒーが主役だが、こちらはあえてラズベリーを主役にしてコーヒーを脇役にまわしたチャレンジ精神が感じられる。
コールドプリューコーヒーにラズベリーを加えているが、色はラズベリー由来の赤だが、グラスを近づけると香りは黒胡椒で、一瞬、脳がバグる感覚に。コーヒーはどこに行った?というぐらい味はラズベリーが全面に来ており、後味にほんのりコーヒーの風味が現れる。
2・Amber Embrace
ルイボス、ノンアルコールウイスキー、グァバの葉で構成。その名の通り、琥珀色のルイボスティーとノンアルコールウイスキーのカクテル。ノンアルでもしっかりとウイスキーの風味を感じる。ウイスキー独特の香りが苦手でウイスキーは飲まないという人にもぜひ試して欲しい一品。お茶をベースしたところがポイントで、さっぱりとした飲みやすさも加わる。お酒感があるという声も多いそうで、お酒を飲む人にも楽しめそう。
3・Zazen
水だし玉露、エルダーフラワー、オレンジフラワー、木の芽で構成された緑茶ベースのカクテル。玉露の香り、うまみを感じた後に舌を刺激する発泡感があり、お茶がベースの飲みやすいカクテルという思い込みを覆す、クセになりそうな不思議な味。お酒が飲めない、お酒に弱い人でも、親しみのあるお茶素材だと飲みやすいのでは。有田焼と組み合わせたグラスで見た目も華やか。
4・Red Dawn
レモングラス、フレッシュジンジャー、はちみつ、ノンアルコールワイン(メルロー)で構成。色合いからしてノンアルワインが主役かと思ったが、主役はレモングラス。最初にワインの甘味や香りを感じるが、後からしっかりとレモングラスのフレーバーがやってくる。さらりと飲みやすいカクテルなのに、予想以上にエスニック感があり、こちらも面白さを感じる一品。
5・飲む透明モンブラン
モンブランフレーバー炭酸水、カシス、マロングラッセ、オレンジゼストで構成。モンブランフレーバーの炭酸水は、その名の通り飲むとモンブランの味が。甘味もしっかりとあり、マロングラッセと合わせて飲むとさらにモンブランに近づくデザート感覚の一杯。
ノンアルは杯数が多く出ないことを想定してフード類を充実させ、10種類以上用意している(テーブルチャージは無し)。フレーバーがテーマのカクテルに合わせ、フライドポテトに山椒風味のソース、ブイヤーベースの野菜スティック添えなど、香りにこだわったフードが揃う。
営業は週末にしぼった木・金・土曜日の17時~23時。
「THE 5th by SUMADORI-BAR」公式インスタグラム (9月29日開設)
文/阿部純子