対処法(1)ルーティン化する
「疲れているからお風呂が面倒」と感じる方の多くは、入るきっかけを上手く作れていない可能性がある。
帰宅したらすぐ入る、夕食を食べたら入る、20時になったら入る、など自分でルールを決めてルーティン化するのも、一つの方法だ。
LIXIL調査(※1)によると、平日、休日共に、「夕食の前後」という回答が最も多く、次いで「寝る直前」となっている。
ちなみに、快眠や疲労回復の面から最も効果があるのは、就寝の1~2時間前で、入浴後の体温が下がるタイミングで眠りにつくと、良質の睡眠がとれると言われている。
対処法(2)短く済ませる
お風呂が面倒と感じる方の理由2位は「睡眠時間を優先したい」だったが、そもそも長風呂はのぼせる危険もあるため、特にシニア世代にはおすすめできない。
40度ぐらいのお湯に全身浴で10分程度浸かるのが、リラックスやストレス解消の面から最も効果があると言われているので、さっと入って温まって出る、を心掛けたい。
また、入浴後は、身体を冷やさないように、さらに水分補給も忘れないように。
対処法(3)簡易アイテムを使う
「身体や頭を洗うのが面倒」「お風呂後のケアが面倒」という意見もあった。特に女性はメイク落とし、シャンプー後のトリートメント、入浴後の化粧水、乳液などによる保湿、とステップが多くなりがち。
お湯で落とせるメイクを使用したり、オールインワンの化粧品を使うなど、ステップを少なくできるアイテムを使うのがおすすめだ。また、お風呂後のドライヤーの手間を短くするために髪をすいたり、吸水性の高いタオルを使用するのもいいだろう。
対処法(4)寒暖差をなくす
お風呂が面倒と感じる方の理由の5位にランクインした「裸になるのが寒いから」という問題は、脱衣所を暖房で予め温めておく、浴槽の蓋を開けて浴室を温めておくなど、寒いというストレスから解放されることで解決できる。
急激な温度変化は身体への負担も大きく、ヒートショックを招く要因にもなりかねない。脳卒中や心筋梗塞を引き起こし、それらが転倒や浴槽内での溺死という事故を引き起こす場合もある。
ヒートショック関連で入浴中に亡くなられる方は、交通事故死亡者数の約4倍強にも達している。暖房の使用や断熱性の高い窓へのリフォームで部屋の中の寒暖差をなくすことが重要だ。
逆に、夏場はせっかくお風呂から上がっても暑くて汗をかいてしまうと、爽快な気分も台なしだ。サーキュレーターや冷房で部屋を涼しく保ち、ストレスの原因を取り除きたい。
※1 2021年11月、全国の30代以上男女1800人を対象としたLIXIL調査結果より。
※2 2022年11月、全国の20代~60代男女661人を対象としたLIXIL調査結果より。
関連情報
https://www.lixil.co.jp/lineup/bathroom/s/choice/feature/
構成/清水眞希