キヤノンは、リモートカメラシステムの新製品として、リモートカメラコントローラーのハイエンドモデル「RC-IP1000」を12月中旬に発売する。
また、複数台のカメラやコントローラーを一括で管理するPCアプリ「マルチカメラマネジメントアプリ」の無償提供を2023年11月下旬に開始する。
映像コンテンツの増加にともない、制作作業の効率化や省人化に寄与する、リモートプロダクションが拡大している。そこで、キヤノンは、リモートプロダクションで必要とされる操作性を追求しながら多くの機能を備えた専用コントローラー「RC-IP1000」と、最大200台のカメラ・コントローラーの管理が可能なPCアプリ「マルチカメラマネジメントアプリ」をリリース。
同社は「リモートカメラシステムの製品ラインアップを拡充することで、リモートプロダクションの利便性向上に貢献する」としている。
RC-IP1000
ハイエンド映像制作に応える緻密な制御が可能なリモートカメラコントローラー。機能をダイレクトに実行できる操作ボタンやダイヤルを操作しやすい間隔・角度で配置するとともに、視認性の高い7インチのタッチパネルを搭載し、快適な操作性を実現。
また、IPとシリアル制御の双方に対応し、リモートカメラのパン、チルト、ズーム操作やフォーカス、露出、ホワイトバランスなどを遠隔で設定・調整することができる。
さらに、放送業界で主流の12G-SDIによる4K/60Pの映像入出力に対応するほか、IPによる映像入力とHDMIによる映像出力もサポート。カメラからIPで入力された映像は、タッチパネル上で一画面に最大9台まで表示でき、複数台のカメラを同時に操作することが可能だ。
このほか、最大200台までのカメラ接続が可能で、大規模なシステム制御にも対応。多台数カメラを管理するため最大10台までのカメラをまとめたカメラグループを最大20グループ設定することもできる。
マルチカメラマネジメントアプリ
用途に合わせて最大200台までのカメラやコントローラーを一括で管理することができるPCアプリ。従来1台ずつ実施する必要があった、カメラへの管理者名/パスワード、IPアドレスの登録や、コントローラーへのカメラ登録などを1つのアプリ上で実行できるため、大規模システムにおいても手間をかけずに初期設定を行なうことができる。
また、カメラ検索ツールの表示項目に加え、ファームウェアバージョンやスタンバイ状態、エラー状態などを表示することができるので、カメラの状態確認をより効率的に行なうことが可能。さらに、アプリに登録したデバイスを一覧表示し、調整が必要なデバイスを選択して、メンテナンスを実行できる。
「RC-IP1000」の価格はオープン。なお、「RC-IP1000」の対象デバイスの詳細や、「マルチカメラマネジメントアプリ」の対象デバイスの詳細はホームページに確認できる。
関連情報
https://canon.jp/business/solution/pro-img-sys/remotecam
構成/立原尚子