営業アシスタントとして、商談シーンのデモンストレーションも
「AI平野レミロイド」が営業アシスタントとして、商談をサポートするシーンのデモンストレーションも行われた。ここでの会話はほぼ商品情報なので、あらかじめインプットされたものらしく、すらすら答えられる。平野レミ氏は「私が知らないこともしゃべっている」とびっくりした様子。
だがその後の、商品以外の質問では、答えるのに10秒前後かかったり、あやふやな回答が返ってきたりと、まだまだこれからという印象も・・・。開発担当者によるとあくまでも今回はプロトタイプの披露であり、まだ開発の途中だという。特に力を入れているのは、いちいち情報をインプットしなくても、自動的にアップデートできる機能。将来的にはさまざまな店舗にこのロボットを置き、試食や商談を任せられるのがゴールだが、全てのロボットにいちいち情報をインプットするのは大変だからだ。
「新商品が出た時に、試食販売コーナーで実際に食べていただく場を持つことは販促でとても重要。今後、コロナが終息したとしても、同じような状況が起こる可能性は常にある。将来的には、店舗にロボットを置いておけば一日中、対応できるようにしたい」(開発担当者)。
じつは取材前は、話題作りのためのネタだと思っていたが、話をきけば聞くほど、本気度が伝わってきた。実用化できる時期の見通しはまだ立っていないというが、人気タレントそっくりのロボットが店頭に立ち、試食をすすめてくる姿を見るのはそう遠い日ではないかもしれない。
取材・文/桑原恵美子