「2秒で料理」のフレッシュモッツァレラって?
以前はレストランで食べる食材だったフレッシュモッツァレラも、すっかり家庭に定着。フレッシュモッツァレラ市場は2005年に18億円規模だったが、今年度はその6倍となる113億円を見込んでいる。直近6年だけで約2倍の急成長というから、驚きだ。中でも約4倍と成長著しいのが「ひとくちタイプ」。2022年度のフレッシュモッツァレラ市場ではひとくちタイプが実に4割を占めるほどになっていて(※1)。
この「ひとくちフレッシュモッツァレラ」市場をさらに拡大するべく、フレッシュモッツァレラ売上No1ブランド(※2)で金額シェア53%を占める「クラフト フレッシュモッツァレラ」から、新商品「クラフト バジルフレッシュモッツァレラ」が発売された。キーメッセージは「2秒で料理」。バジル風味の味付きでひとくちタイプなので、袋から出すだけで一品料理として食べられるのが特長だ。
▲2023年9月20日に行われた発表会で、フレッシュモッツァレラ市場の拡大状況を解説する森永乳業株式会社チーズ事業マーケティング部 伊佐地祐子氏
※1 インテージSRI+フレッシュモッツァレラ市場 2017年4月-2023年3月 4-3月各年累計販売金額
※2 インテージSRI+フレッシュモッツァレラ市場2022年8月~2023年7月 累計販売金額
▲「クラフト バジルフレッシュモッツァレラ(30g)」280円(税別)。関東甲信越以東9月1日発売、9月22日全国発売
2023年9月20日に行われた発表会では、同商品のCMに出演している人気料理家の平野レミ氏が登壇。同氏を起用したテレビCMも披露されたが、キーメッセージの「2秒で料理」にちなんでCMも2秒。早口の平野レミ氏といえども、商品名を2回連呼するのがやっとだったこと、流れるのは2秒なのに撮影は半日もかかったことなど、CMの裏側を明かした。2秒では何も伝えられないので、笑顔に、商品の美味しさをこめたという。
平野レミそっくりの「平野レミロイド」もお披露目
だがこの発表会の目玉はなんといっても、平野レミ氏をモデルとしたロボット「AI平野レミロイド」のお披露目。森永乳業株式会社チーズ事業マーケティング部 伊佐地祐子氏によると、このロボットのアイディアは、チーズ事業部メンバーの雑談から生まれたという。
「店頭での試食販売は、お客様に美味しさを体験いただく貴重な場となっていますが、コロナで試食販売ができない状況になりました。また少子高齢化が進んでいくと、販促活動における人材不足も今後さらに課題になっていくと考えられます。この課題を解決する方法として、商談、営業活動や販促活動で活用できるロボットというアイディアが生まれました。テクノロジーは日々進化しているので、将来を見据えて今から取り組む必要があると考えたのです」(伊佐地氏)
「AI平野レミロイド」は一方的な商品紹介だけではなく、その商品から派生する質問や世間話などもコミュニケーションが可能だという。
まだ実物を見ていないという平野レミ氏(左)は「ドキドキするわー」と緊張のおももち。森永乳業の伊佐地氏とともにベールを取ると…。
「私とそっくり、だけどシワがない!」と平野レミ氏。「横顔がそっくり」「特に鼻が似ている」「だけどシワがない!」と何度も繰り返していた。
▲平野レミ氏本人を360℃3D撮影し、熟練の造形師が顔面を制作したという
ちなみに見た目だけでなく、AIにより話し方も平野レミ氏に近づけているとのこと。だがロボットの声を聞くと、本人よりもガラガラ声のような…。平野レミ氏本人も「声を録音したのが、喉の調子が悪い日だったから、私よりもガラガラ声になっている」と、やや残念そうだった。
質問コーナーで「AI平野レミロイド」の感想を聞かれ、「気味悪いですよ、だって私がいるんですよ」と、やや引き気味だった平野レミ氏。
「こんなにそっくりだったら、悪いことにも利用できるのでは。いいことだけに使って欲しい」
「こんなのがいっぱい出てきたら、本物かどうか、人を疑う社会になりそうで怖い」
「芸能人も怖いと思う。出演料が高いと全部、ロボットになっちゃったりして」
とマイナスのコメントを連発。その後、はっと我に返り「いけない、チーズのお仕事」と、唐突に「このチーズは本当に美味しいですよ!」とチーズの話を始め、笑いが起こった。