Bowers & Wilkinsは新しい600 S3シリーズを2023年9月下旬より発売を開始する。ハイエンド・スピーカーから数多くの技術を受け継ぐ新しい600 S3シリーズは、アーティストの意図したサウンド「True Sound」を体験するための完璧な第一歩であり、またBowers & Wilkinsブランドへの理想的なエントリー・ポイントとなるはずだ。
新シリーズにはフロアスタンド型の「603 S3」、スタンドマウント型の「606 S3」、ブックシェルフ型の「607 S3」、そしてホームシアター用のセンター・スピーカー「HTM6 S3」の4モデルをラインアップ。各モデルの仕上げはオーク、レッドチェリー、ホワイト、ブラックの4種が用意される。また、新型のフロアスタンド「FS-600 S3」は、シルバーとブラックの2色から選べる。
新開発のチタニウム・ドーム・トゥイーターの搭載
新しい600 S3シリーズにおける最も重要な技術的アップデートは、全く新しいチタニウム・ドーム・トゥイーターの導入だ。この新しいトゥイーターの振動板は2層構造で、非常に薄く軽量でありながら高い剛性を備える25μmのメインドームと、最も大きな力が加わる外周部を補強する30μmのチタニウム・リングによって構成されている。
この新しいドーム・トゥイーターの背面には、最新の700 S3シリーズと同様に、大きく延長されたチューブ・ローディング・システムが装着されている。より長いチューブ・ローディング・システムは、チューブ内の共振周波数を下げ、振動板への背圧の影響を抑制することにより、よりオープンなサウンドをもたらす。
さらに、このチタニウム・ドームは、700 S3シリーズと同じサイズのマウント・プレートに取り付けられており、発売されたばかりの800 Series Signatureのために新開発された開口率の高いトゥイーター・グリルの採用と合わせ、ワイドかつオープンなサウンドの拡散を実現している。
700 S3シリーズに準ずるアップグレード
透明感が高く、ディテールの情報量が豊かなサウンドを実現するBowers & Wilkins 独自のコンティニュアム・コーンは、603 S3のミッドレンジおよびその他のモデルのバス/ミッドレンジ・ドライブ・ユニットに引き続き採用されている。
磁気回路も700 S3シリーズと同等のパワフルかつ低歪みなモーター・システムを搭載しており、上級機に迫るパフォーマンスを実現している。
603 S3のペーパーコーン・バス・ドライバーにも703 S3と同等の磁気回路を採用。また、クロスオーバー・ネットワークもアップデートされており、800 Series Signatureや700 S3シリーズに倣い、高品質な4個のバイパス・コンデンサーを搭載することで、より高い解像度と透明度を獲得している。
600 S3シリーズはキャビネットにも大幅な改良が加えられている。トゥイーターとミッドレンジ、またはバス/ミッドレンジ・ドライブ・ユニットの間隔を狭めることで、サウンドの一体感を高め、立体的で明瞭なステレオ・イメージを実現。
また、従来は一体成型されていたターミナル・トレイとバスレフ・ポートを700 S3シリーズと同様に独立させることで、振動による音質への影響を低減させた。
さらに、キャビネット内部のブレーシングの木材をアップグレードすることでさらに剛性を高めている。
また606 S3と607 S3の底面には金属製のネジ穴が設けられ、スピーカーを新しいFS-600 S3フロアスタンドのトッププレートに固定できるようになった。
この新製品について、Bowers & Wilkinsのブランド・プレジデントであるデイヴ・シーン氏は次のように述べている。
「約30年にわたる継続的な進化と改良を経て、最新の600 S3シリーズは、このカテゴリーにおけるベンチマークを確立し続けていると確信しています。私たちのハイエンド・ラウドスピーカーから主要な技術を継承した新しい600シリーズによって、これまで以上に多くの皆様にアーティストの意図する通りのサウンド「True Sound」を体験していただけることをとてもうれしく思います」