阪神タイガースのリーグ優勝、サッカー日本代表のドイツ撃破、ラグビー日本代表の活躍など、テレビから目が離せいないに日々が続いてるが、中でも、自力でパリ五輪の出場権を得たバスケットボール日本代表の活躍は、苦難の道程があっただけに特別なものがある。
カーボベルデのヘッドコーチに教えたい3つの秘密
どの試合にも興奮したが、やはり注目を集めたのがカーボベルデ戦。しかも、激アツの試合だけでなく、試合後に渡邊雄太選手が持っていたウイニングボールを相手側のヘッドコーチに取られてしまったことも話題に。思わぬ形でボールそのものに話題が集まったが、実はW杯の公式試合球は日本のメーカーの手によるものなのだ。広島県に本社をおく、モルテンだ。
モルテン『BG5000 FIBAバスケットワールドカップ2023 公式試合球(7号球)』
1万6830円
デザインコンセプトは〝The Passions wave(情熱の波)〟
あしらわれている金色のハートと波のエレメントは、今回、FIBA史上初の3か国(日本、フィリピン、インドネシア)共催となり、かつてないほどの人がバスケットボールに熱狂し、波のように世界に広がる様子を表現したものだという。
試合球なので、当然コントロール性能も優れている。汗がついた手で触れても滑りにくくなるよう、表皮に従来品と異なる加工を施している。「molten」のロゴ部分も、従来の転写マーク印刷ではなく、焼印印刷を採用。さらにロゴの印刷面積も約25%縮小した。
発泡ゴム層が従来品比約 35%増
リバウンドする際などに重要となるグリップ性能も高めた。内部構造に改良を加え、発泡ゴム層を従来品比で約 35%増やし、新たに EVA フォームを採用することで、より良いやわらかさを実現させたという。
天然皮革の美しさを引き出す工夫
美しさにもこだわった。新色の天然皮革を採用し、チャネルにも天然皮革と相性の良い色を配した。さらに新シボ形状と焼印印刷を採用することで、天然皮革の美しさを引き出している。
モルテンのECサイトでは、日本代表の活躍もあって、市販されていた1万6830円の公式試合球が完売に! さらにW杯決勝戦専用公式試合球(1200個限定)も3万3000円!! というか価格にも関わらず、こちらも完売した。おそらく興奮冷めやらぬバスケットボールファンが、記念に買い求めたのだろう。
モルテン『BG5000 FIBA バスケットボールワールドカップ 2023 決勝戦専用公式試合球』
3万3000円
ん……、もしかしたら、カーボベルデのヘッドコーチにウイニングボールを奪われてしまった渡辺雄太選手もポチッとしたのかも(笑)。何にせよ、モルテンさん! 日本のバスケ熱を高めるため、公式球の追加製造してくれませんか?!
関連情報
https://www.molten.co.jp/
取材・文/寺田剛治