DIME MAGAZINE
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世界最大規模のオンライン・マーケットプレイス「eBay」では、日本からも様々な商品が出品されているが、 近年注目が集まっているのが楽器だ。
コロナ禍で巣ごもりを余儀なくされた人たちが、空いた時間に自宅で楽しめる趣味として手軽に弾けそうなギターや音楽プレイヤー、インテリアとしても人気なDJ 機器などに注目したのがきっかけとなって、コロナ明けの現在では以前と比較し約1.5倍の市場規模となっているという。
また、楽器カテゴリーの特徴として高額な商品が売れやすいということが挙げられる。ギターでは有名アーティストのシグネチャーモデルが特に高額で取引されており、日本円にして100万円以上で購入されるケースも少なくない。
それらの楽器は価値が落ちにくく、セラー（販売者）にとって利益を生みやすいカテゴリーであることも市場が大きくなっている理由と考えられる。
一番人気はヴィンテージギター
楽器の中で最も人気が高いのが高額なエレキギター。同サイトによれば、ヴィンテージものや廃盤になったエレキギター、有名ギタリストのレプリカモデルなどが人気で、年間売上数は加速的な伸びを見せているという。
最近では有名アーティストのシグネチャーモデルが特に高額で取引されており、例として『1959レス・ポール レプリカ S/N 9-306X』は約2万米ドルで取引された。
全体ではFenderやGibsonといったアメリカ製のギターが人気だが、アメリカ在住者が自国ブランドの商品をわざわざ日本のセラーから購入する理由としては、「日本から購入すると状態が良い」「梱包が丁寧」といったことがあげられる。
日本から高額で購入されたヴィンテージギター例
『1959レス・ポール レプリカ S/N 9-306X』
US $20,000（約292万円）
『Gibson Custom Shop 1999 Historic 1959 Les Paul Reissue Heritage Cherry Sunburst』
US $10,140（約148万円）
日本のDJ機器も市場が急拡大
ギターと同じくコロナ禍から売れ行きを延ばし続けているのがDJ機器だ。多くのeBayのバイヤー（購入者）がインテリアとしても人気なDJ機器を購入した結果、2022年の売り上げは前年と比較して2倍の規模にまで成長した。
特にコンパクトなモデルが好調で、プレーヤーとミキサーが一体になったオールインワンコントロールモデルが人気を集めた。PioneerやTechnics、Vestax、Denonといった日本のブランドが人気の上位を占めている。
またDJ機器は高額なものが多く、昨年から続く円安も売上増の追い風になっていると考えられる。
Pioneer DJM-TOUR1 4-Channel
Digital Mixer with Touch Screen
$9,569（約140万円）
様々な楽器がeBay上で販売
eBayでは様々な楽器や周辺機器が取引されている。上記のギターのほか、ピアノやキーボード、シンセサイザー、パーカッション、弦楽器、管楽器、DJ機器、プロオーディオ機器など常に8万～10万点ほどが出品されており、カテゴリー全体でも右肩上がりで成長している。
※文中の価格は1US$=146.2円で換算。
eBayで楽器販売のポイント
カテゴリーマネージメント部 カテゴリーマネージャー 水田 啓太氏
eBayの楽器カテゴリーはコロナ禍で趣味にお金と時間をかける人が増えたことから一気に伸び、今も安定している市場です。中でもギターのシェアは約3割を占めており、高額なギターを販売することで大きな利益をあげられるのがメリットです。
もちろんその一方で売れなかった際のリスクがあることも事実ですが、チャレンジしてみる価値はあると思います。
また昨今はギターを趣味として始めたバイヤーが多いため、安価な初心者向けのギターの売り上げ数も顕著に伸びています。世界中にファンを多く持つギターを中心に、世界的に人気な日本ブランドのギターを武器に、ぜひこの機会に販売してみてはいかがでしょうか。
より高く売るためのポイント
・コレクション目的で購入する人も多いため、中古の場合は状態がわかりやすい画像を撮影するのがポイント
・デリケートな商品なので、梱包がしっかりすること
・レプリカやヴィンテージ商品が高額で売れるが、知識がなく価格設定が難しい場合にはオークション形式で販売するのもお勧め
・日本ブランドの商品は海外ではとても人気（例：YAMAHA、電子楽器ではローランドなど）
構成／清水眞希
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