ゼネラル・ミルズの事業内容とは
ゼネラルミルズは、世界的な食品メーカーとして、本社をアメリカのミネソタ州ミネアポリスに置いています。創業は1856年です。
同社はシリアル、アイスクリーム(ハーゲンダッツなど)、パスタ、ヨーグルトなど、100を超える食品ブランドを展開しています。
【事業内容】
ゼネラル・ミルズは北米の外食産業および商業用製パン業界に、ブランドおよびブランドでない食品を供給しています。
また、天然のペットフードも製造および販売しており、以下のセグメントに事業を展開しています。(北米小売、コンビニエンスストア・フードサービス、ヨーロッパとオーストラリア、アジア、ラテンアメリカ、そしてペット向けに製品を展開)
またゼネラル・ミルズは、穀物、果物、セーボリースナック、栄養バー、冷凍ホットスナックなどのスナック、即席シリアル、ミールキット、エスニックミール、ピザ、スープ、サイドディッシュミックス、冷凍朝食、冷凍メインディッシュなど、便利な食事に焦点を当てた多岐にわたる食品を提供しています。さらに、ヨーグルト、健康的な天然ペットフード、スーパープレミアムアイスクリーム、ベーキングミックスと材料、冷蔵および冷凍生地など、幅広い食品カテゴリーにも取り組んでいます。
ゼネラル・ミルズのビジネスモデル
ゼネラル・ミルズもケロッグと同じように朝食食品市場で成功している代表的な企業であり、そのビジネスモデルには以下の特徴があります。
多様なブランド: ゼネラル・ミルズは多くの有名なブランドを所有しており、シリアルの分野だけでなく、日本でもおなじみのハーゲンダッツなど、他のカテゴリーでも競争力を持っています
買収と提携: ゼネラル・ミルズは他の企業を買収することや提携することを通じて、新しい製品やブランドを取り入れています。これにより、ポートフォリオを拡大し、市場で競争力を維持しています。
ブランドの多様性: ゼネラル・ミルズは、個々のブランドに独自のキャンペーンと戦略を持たせ、それぞれの市場に適したアプローチを取っています。
グローバル展開: ゼネラル・ミルズも国際市場で存在感を示しており、多くの国で製品を提供しています。地域ごとに異なる製品を展開し、地域の好みに合わせています。
ゼネラル・ミルズの決算書
ここでは2019年12月期決算と2022年12月決算を比較し、どのような変化があったのか、損益計算書の数字でみていきます。
損益計算書の推移(単位:百万ドル)
・売上高:2019年5月期決算 16,865.20→ 2022年5月期決算 18,992.80ドル
・営業利益:2019年5月期決算2,603.80ドル→ 2022年5月期決算 3,589.20ドル
・当期利益:2019年5月期決算 1,752.70ドル → 2022年5月期決算 2,707.30ドル
・EPS(USドル):2019年12月期決算 2.91ドル → 2022年5月期決算 4.46ドル
総じて、売上高、営業利益、当期利益、およびEPSの全てが増加しており、企業の業績が向上していることが分かります。企業は成長を維持し、収益性を改善する方向に進んでいるようです。
両社の共通点
ケロッグとゼネラル・ミルズは、朝食市場において競争力を保ちながら、投資家に高配当株としての魅力を提供しています。
その特徴を以下にまとめます。
安定性:両社は長い歴史を持ち、市場で確固たる地位を築いています。朝食は1日の基本であり、需要が安定しているため、両社の事業も安定しています。
高配当株:ケロッグとゼネラル・ミルズは、投資家に対して魅力的な配当を提供しています。これは特に収益性が安定していることに基づいています。
多様な製品ラインナップ:両社は多くの異なる製品を提供しており、さまざまな好みやニーズを満たすことができます。これにより、幅広い消費者層に対応できる競争力を維持しています。
新NISA候補銘柄としての魅力と活用方法
ケロッグとゼネラル・ミルズは、新NISA(少額投資非課税制度)の候補銘柄として魅力的な要素を持っています。投資家にとって、以下のポイントが考慮に値します。
高い安定性:朝食市場は需要が安定しており、両社は市場での地位を確立しているため、投資の安定性が高いと言えます。
配当利回り:ケロッグとゼネラル・ミルズは高い配当利回りを提供しており、投資家に収益性をもたらします。長期的な収益を求める投資家にとって魅力的です。
ちなみに、
ケロッグの株価59.96ドル 配当利回りは4.00% (9/17日時点)
ゼネラル・ミルズの株価65.85ドル 配当利回りは3.55% (9/17日時点)
です。
新NISA:新NISAは長期投資に向いている非課税投資枠制度です。朝食市場の需要は長期的に見ても安定しており、長期保有に適しています。
このように、ケロッグとゼネラル・ミルズは、朝食市場のライバル関係を続けながら、投資家にとって魅力的な高配当株としての存在感を維持しているのです。
とはいえ、直近の損益計算書をみると、ゼネラル・ミルズの方が優勢といえるでしょう。
その一方、ケロッグの配当も魅力的であるため、長期保有の場合は甲乙つけがたいともいえるでしょう。
新NISAを活用する際は、これらの銘柄をポートフォリオの一部として組み入れることも検討できるのではないでしょうか。
おわりに
最後に、長期的な視野で投資を検討すると同時に、投資をする際は自分自身が納得感を持つこと、これが最も大切なことだと筆者は考えます。
両社を通じて、朝食市場の安定性と成長潜在力を知る絶好の機会となれば嬉しく思います。
今回は米国企業VSシリーズ「ケロッグvsゼネラル・ミルズ」について解説させて頂きました。
文/鈴木林太郎