エミライはデンマークのSonion社が開発した骨伝導ドライバー2基を中高域用に搭載した、4ウェイ6ドライバー構成のハイブリッド構成ユニバーサルIEM(In-Ear Monitor)「SPARTACUS」を2023年9月22日より発売を開始する。
価格はオープン価格。予想実勢価格は約29万7000円(税込)。
新開発のクロスオーバーネットワーク回路でドライバー間の自然な繋がりを実現
SPARTACSは、骨伝導ドライバーを2基、バランスド・アーマチュア(BA)ドライバーを4基搭載した、4ウェイ6ドライバーハイブリッド構成のユニバーサルIEMだ。
骨伝導ドライバーを含む全てのドライバーには、近年実績を積み重ねてきたSONION製ドライバーを採用。周波数帯域を緻密に振り分ける新開発のクロスオーバーネットワーク回路を組み合わせることで、ドライバー間の繋がりを感じさせない自然で正確な再現が可能になったという。
同社では「Noble Audioによる熟練したBAドライバーの使いこなしと、新採用の2基の骨伝導ドライバーの効果により、キレがあり深い低域から高域までの広帯域にわたって新たなリスニング体験をご提供いたします」とアナウンスしている。
骨伝導ドライバーとは?
骨伝導ドライバーとは、鼓膜を使用せず骨を伝わって音声を聴くことができる人体の構造を利用したドライバー方式だ。
BAドライバーやダイナミックドライバーは音声信号を空気振動へと変換し「外耳」「中耳」といった空気振動を聴くための器官を通して「内耳」へと伝わるが、骨伝導ドライバーは音声信号を音の出ない振動へと変換するドライバーのため、振動は空気を介さずに頭蓋骨を通じて直接「内耳」へと伝わる。これによって、従来の方式とは全く異なるリスニング体験が可能になった。
BAドライバーとは?
BAドライバーは、一般にイヤホンやヘッドホン製品において採用されているダイナミック型ドライバーとは異なり、電気信号を用いて小さな筺体の内部にある2つのマグネット間に配置された小さなリードを振動させることにより音波を発生させる構造。
リードの動きは非常に硬いアルミ製の振動板に伝わりますが、この振動板はオーディオバンド内で共鳴することなく、信号を変換することを可能としている。こうした構造的な利点により、小型かつ軽量な設計が実現した。