小学館IDをお持ちの方はこちらから
ログイン
初めてご利用の方
小学館IDにご登録いただくと限定イベントへの参加や読者プレゼントにお申し込み頂くことができます。また、定期にメールマガジンでお気に入りジャンルの最新情報をお届け致します。
新規登録
人気のタグ
おすすめのサイト
企業ニュース

画面サイズは5.9インチで172g、ハイエンドとコンパクトにこだわったASUS「Zenfone 10」の実力

2023.09.20

コンパクトなスマートフォンがハイエンドである意義はあるのか

ここまでの話を振り返ると、携帯電話としての基本的な機能は、コンパクトなデザインのほうが使いやすく、動画視聴やゲームといったコンテンツを楽しむのであれば、大画面のほうが有用というのが、個人的な見解。

しかし、Zenfone 10は現行のハイエンドチップセットであるSnapdragon 8 Gen 2を搭載した、れっきとしたハイエンドスマートフォン。コンパクトでありながら、ヘビーなアプリもサクサクと動かせる、少し矛盾した端末ともいえます。では、コンパクトな筐体に、ハイエンドの性能を搭載する意義はあるのでしょうか。

もちろん、5.9インチのディスプレイでも、動画や電子書籍はしっかりと見ることができます。大画面モデルと比較すると、若干迫力に欠ける印象もありますが、慣れればそこまで不満に思うことはありません。

個人的に、Zenfone 10がハイエンドの性能を持っている最大の利点は、ゲームプレイにあると感じています。特にスマートフォン本体を横に持ってプレイする、FPSゲームやリズムゲームをプレイする際には、「持ちやすい」「長時間プレイしていても疲れにくい」といった特徴を存分に活かすことができます。

ASUSのスマートフォンとしては、Zenfoneシリーズのほかに、ゲーミングスマートフォンの「ROG Phone」シリーズがラインアップされており、Zenfone 10にも機能、性能の一部を踏襲。ゲームプレイ時の細かな設定ができる「Game Genie」機能や、144Hzリフレッシュレートに対応したディスプレイ、遅延の少ない有線イヤホンとの接続ができる3.5mmイヤホンジャックの搭載などは、ゲームを快適にプレイするための仕様ともいえるでしょう。

6軸スタビライザー2.0搭載のカメラは「夜景撮影」に強みを発揮

Zenfone 10に搭載されているアウトカメラは、5000万画素広角、1300万画素超広角の2眼構成、インカメラは3200万画素のシングルレンズとなります。ハイエンドスマートフォンとして見ると、望遠レンズがなく、画素数も極端に高いわけではないため、カメラ性能重視のユーザーには、手放しにおすすめできる端末とはいいにくいというのが本音です。

とはいえ、Zenfoneならではの特徴もしっかり搭載。特に印象が強いのが、Zenfone 9より広角カメラに搭載されていた6軸スタビライザーでしょう。Zenfone 10では、より補正が強くなった、「6軸スタビライザー2.0」という、アップデート版が搭載されており、電子式手ブレ補正と合わせた、強力な補正がかけられるように進化しています。

6軸スタビライザーは主に手ブレを補正するためのものとなっており、動く被写体をサッと撮影したいシーンや、動画撮影時などに有用。ハイエンドスマートフォンということもあり、画像処理もスムーズなので、撮影体験は良好です。

等倍

2倍ズーム

最大ズーム

個人的に、特に6軸スタビライザーの力が発揮されていると感じたのが、夜景といった暗所での撮影。夜景モードでは、多くの光を集めながらシャッターを切るため、シャッターボタンを押してから数秒間は位置を固定しておく必要があります。この数秒の間にスマートフォンが動いてしまうと、ピントの合っていない、ぼけた写真になってしまうことがあります。

スマートフォン本体を手に持って撮影をする場合、完全に固定しておくのは至難の業。夜景モードを使って写真を撮ったけど、ピントがいまいち合わないという経験は、多くの人にあるのではないでしょうか。Zenfone 10の場合、ちょっとした手ブレであれば、6軸スタビライザーがカバーしてくれるため、夜景モードでも手軽に、ピントの合った写真が撮影できるのが魅力に感じています。もちろん、ナイトレール撮影やタイムラプス撮影をするのであれば、三脚やジンバルを用いるのがおすすめですが、「暗所でもサッと撮影したい」というシーンにはぴったりです。

照明の暗い水族館でもピントの合った写真が手軽に撮れる

コンパクト×ハイエンドのZenfone 10は〝刺さる人には刺さる〟スマホ

5.9インチのコンパクトディスプレイに、最新ハイエンドチップセットや6軸スタビライザーを搭載したZenfone 10。携帯性や操作性に優れ、電話やメールといった、携帯電話の基本機能が使いやすい端末として見ると、幅広い層におすすめできる端末です。

とはいえ、ハイエンドスマートフォンであることを踏まえると、販売価格がどうしても気になるところ。執筆時点で価格は公表されていないものの、10万円はくだらないと考えると、上述の〝携帯電話的な使い方が出来ればいい〟というライトユーザーの場合、お財布と要相談となります。もちろん、アプリの起動がスムーズといった利点はあるので、懐事情さえ許せば、十分ありです。

一方、動画視聴や電子書籍の閲覧といったコンテンツを楽しみたいユーザーにとってみれば、大画面の優位性も捨てきれないところ。今回、Zenfone 10を実際に試した所感としては、〝基本機能からゲームまで〟をヘビーに、長時間楽しみたい人向けの端末といったところです。

筆者のように手のサイズが小さい人や、長時間スマートフォンでゲームをプレイしたい人には、大手を振っておすすめしたい端末ではあるものの、狭いニーズであるのも事実でしょう。

〝刺さる人には刺さる〟数少ないコンセプトを採用していることもあり、実際に使ってみると「Zenfone 10以外考えられない」くらいピタッと来る人もいるはずです。まずは、量販店などで一度手に持ち、軽さと扱いやすさを感じてみてください。

取材・文/佐藤文彦

@DIMEのSNSアカウントをフォローしよう!

DIME最新号

最新号
2024年5月16日(木) 発売

新NISAで狙え!DIME最新号は「急成長企業55」、次のNVIDIAはどこだ!?

人気のタグ

おすすめのサイト

ページトップへ

ABJマークは、この電子書店・電子書籍配信サービスが、著作権者からコンテンツ使用許諾を得た正規版配信サービスであることを示す登録商標(登録番号 第6091713号)です。詳しくは[ABJマーク]または[電子出版制作・流通協議会]で検索してください。