英語を多用する職場では、知らない慣用句に出会うと戸惑うことがありますよね。『call it a day』はそのような慣用句の一つです。『call it a day』の意味や使い方を中心に、覚えておくと便利な慣用句を例文とともに紹介します。
「call it a day」の意味
もともとの成り立ちを知っておくと、慣用句やその派生語を覚えやすくなります。まずは『call it a day』の意味と、派生してできた慣用句について確認しましょう。
「終わりにする、切り上げる」
『call it a day』は、直訳すると『それを1日と呼ぶ』という意味になります。そこから、仕事や今やっていることを『終わりにする』『切り上げる』という意味になりました。
【例文】Let’s call it a day and continue tomorrow.
【訳文】今日はここまでにして、続きは明日やろう。
この慣用句は、19世紀の頃に定時前に帰る従業員を指して『call it half a day』と呼んだのが由来とされています。これがやがて『call it a day』となり、現在の意味で使われるようになりました。
「call it a night」も同義
『day』を『night』に変えた、『call it a night』という表現もあります。意味は『call it a day』と変わりませんが、nightを使う場合は『今夜は』というニュアンスを含みます。
【例文】It’s getting late, so I think we should call it a night and go home.
【訳文】遅くなってきたので、今夜はここで切り上げて家に帰ろう。
『call it a day』は昼でも夜でも使えるのに対し、『call it a night』は夜遅くまで長引いた場合に使うフレーズです。
「call it a day」の使い方
『call it a day』が使われるのは、ビジネスシーンに限ったことではありません。続いて、『call it a day』がどのような場面で使われるのか、具体例とともに紹介します。
仕事や飲み会を切り上げるとき
よく使われるシーンは職場やパーティー、飲み会などを終わらせるケースでしょう。飲み会を切り上げる定番フレーズは、『It’s time to call it a day/night.』です。
【例文】職場(AさんとBさんの会話)
A :It’s been a long day today and I just want to stop now.
B :Same here. Let’s call it a day.
【訳文】
A :今日は忙しかったし、そろそろ終わりにしたいな。
B :まったく同感だ。この辺で切り上げよう。
早く切り上げて帰りたい場合には、『I am going to call it an early night and head home.(早めに今日は終わりにして、家に帰ろうと思います)』という表現も使えます。
何かを断念する場合にも使える
『call it a day』は、その日の業務やイベントを終わりにしたい場合だけでなく、長い間継続してきたことをやめる場合にも使えます。
【例文】I’ve been trying to fix my computer a couple of days, but I’m just not making any progress. I think I’m going to call it a day and take it to the shop tomorrow.
【訳文】ここ数日、このPCをずっと直そうとしてたけど全然だめなんだ。諦めて明日ショップに持っていくことにするよ。
この意味で使う場合は、『call it a day』を『give up(諦める)』に変えても差し支えありません。
「call it a day」と同義の言い回し
『call it a day』とほぼ同じような意味を持つ慣用句を三つ紹介します。日常会話でもよく使われる表現なので、例文と一緒に確認しましょう。
「wrap it up」
『wrap it up』には、会議・仕事・文章などを『まとめる』『終わりにする』『切り上げる』という意味があります。
【例文】
A :Hey, how’s the project going? Do you think you can finish it by the end of the day?
B :Yeah, I just have a few more things left to do. I should be able to wrap it up by 7:00 p.m.
【訳文】
A :プロジェクトどうなっている?今日中には終わりそう?
B :あぁ、まだいくつかやることは残っているけど。19時までには終わらせられると思うよ。
「done for the day」
『done for the day』は、『(仕事などが)その日の分は終わった』という意味で、『done for today』とも言い換えられます。『done』は『済んだ、終わった』という意味です。
【例文】
A :Hey, are you still working on that report?
B :No, I’m done for the day. Let’s grab a drink after work.
【訳文】
A :ねぇ、まだレポート作っているの?
B :いや、今日のところは終わりにするよ。仕事の後、飲みに行こう。
「call it quits」
『call it quits』には、『(今まで続けてきたこと・仕事などを)やめる』という意味があります。
【例文】
A:Hi Sam, have you decided to leave the company?
B:Yeah, I’ve decided to call it quits. I think it’s time for me to move on and find something new.
【訳文】
A :サム、会社を辞めるって決めたの?
B :うん、辞めることにしたよ。そろそろ新しいことを探す時期だと思ってね。
構成/編集部