最近、コンビニやスーパーで売り場スペースが増えてきているのが、ファスナー付きのパウチや&「カレンダー型」と呼ばれるぶら下がり型など、小袋に入った菓子。
なぜ小袋菓子が人気なのか?
塩味系のお菓子でよく見かけるカルビー株式会社(以下「カルビー」)によると、小袋パウチ菓子&ぶら下がり菓子は2023年7月末時点で約50種類を販売しており、2018年との比較で販売量は約1.5倍(※)に伸長しているという。
(※)インテージSRI+ 2018年8月~2023年7月容器カテゴリー(カレンダ-,スタンドパック計)推計販売規模金額 各年8~7月の12ヵ月累積値
同社の小袋パウチ菓子&ぶら下がり菓子ジャンルで最も人気が高いのが、そら豆を丸ごと素揚げしシンプルに塩のみで味付けした「miino(ミーノ)そら豆しお味」。
「健康志向の高まりとともに、素材感や健康を意識した商品が特に50代以上の女性から支持を得て、ユーザーの獲得つながっている」(カルビー)
▲カルビーの小袋パウチ系スナックで最もよく売れている「miino(ミーノ)そら豆しお味」(左)。右は7月から11月まで限定販売している「太めウェーブJagabee 爽やかサワクリオニオン味」
現在、小袋系菓子16種類を販売している株式会社ロッテ(以下「ロッテ」)によると、品数も年々増えているが、売上も2018年との比較で1.6倍(※)も伸びているとのこと。(※)インテージSRI+ チョコレート市場 推計販売規模(金額) 全業態 2018年4月~6月,2023年4月~6月 )。ちなみに同社の小袋系商品で最もよく売れているのは、「クランキーポップジョイ」だそうだ(コンビニエンスストア・駅売店限定販売)。
▲ロッテの小袋系菓子の中で売上No.1の「クランキーポップジョイ」。モルトパフのサクサク食感が楽しめる一口サイズのミルクチョコレート。手につきにくいチョコレートを使用しているので、パソコン作業中などにも手軽につまめる
「ライフスタイルの多様化に伴い、間食のシーンが増え、少し食べるのにちょうどいい量として購入いただいているのでは。直近では新型コロナウイルス感染症が5類に移行し、外出の機会が増えた事から、持ち運びにちょうどいい商品として購入いただいているかと思います」(カルビー)
「ライフスタイルの多様化や女性の社会進出などに伴い、さまざまな場所でチョコレートを食べるシーンが非常に増えてきているため、モバイル性に優れた小袋系は需要が増えております。コロナ感染防止のための行動制限がなくなったことによる人流回復に伴い、お出かけシーンが増えたことも影響 していると考えて います」(ロッテ マーケティング担当者)
いつでもどこでも、食べたい時に、ちょっとずつ食べられる“自由”が小袋菓子のバリエーション増加の理由のようだ。ではいったい、どんな商品があるのか。その一例として、筆者がスーパーやコンビニで見かけて気になり食べてみた小袋系菓子20品を、8ジャンルに分類し紹介する。