60歳以降に求職活動を行ったことがある人は35.9%
60歳以降に求職活動を行った経験がある人は35.9%で、3人に1人以上は求職活動経験があることが確認できた。
60歳以降の求職者、約半数が「経済的な理由で働く必要がある」
求職活動を行ったことがある人7,534名(※1)に求職活動を行う最大の理由をたずねたところ、1位は「経済的な理由で収入を得る必要があるから」で48.5%。老後を過ごす上で、年金等の他の収入源として、自ら稼ぐ必要がある人が多いことが推定できる。
次いで「健康を維持/促進したいから」17.3%、「やりがい/生きがいを感じたいから」「社会との接点を持ちたいから」が15.1%となった。
※1 60歳以降に求職活動を行ったことのある人のうち、「知人からの新しい仕事・企業の紹介」や「それまでの在職企業での再雇用・関連会社への出向」のみの経験者を除いた人
応募企業に採用された経験がない人は約3割(27.0%)
「経済的な理由」で求職活動を行った経験がある人の中で、27.0%は採用されたことがないことがわかった。
一概に比較はできないが、完全失業率が2.7%(2023年7月)であることを考えると、非常に高い水準であることがわかる。
一方で、73.0%は採用された経験があることを考えると、60歳以降の求職活動は決して無謀な挑戦ではなく、十分に採用される可能性があることがわかる。
求職活動経験者の5割程度が「年齢」が理由となって公平に選考されていないと感じる
求職活動時に、「ご自身のスキルや経験以外の要因によって、公平に選考されていないと感じたことがあるか」を聞いたところ、全体の49.5%が「年齢」が選考の妨げになったと感じた経験があることが判明。
Indeed上で「60歳/60代」「70歳/70代」をキーワードとして仕事を検索する割合は過去5年間で増加してきている。この結果と合わせてみると、自分の年齢でも採用されやすい仕事をみつけたいと、自身の年齢や年代をキーワードとして仕事を探している人が増えているものと推測される。
年齢が選考の妨げになった理由として、4割が「体力に不安があると思われた」
自身の年齢を理由に公平に選考されていないと感じたことがある781名に、年齢が選考の妨げになった理由は何だと思うかをたずねたところ、41.7%が「体力に不安があると思われた」、26.8%が「健康に不安があると思われた」、26.3%が「長期間勤務できないと思われた」、23.7%が「扱いづらいと思われた」、23.4%が「新しいことは覚えられないと思われた」と回答。
自身の年齢を理由に企業が体力や健康に不安を感じているのではないかと感じる人が多いことがわかる。
求職活動期間中の応募社数は、採用経験のある人は平均2.53社、ない人は平均2.47社
応募社数をたずねたところ、54.3%が「1社」、32.6%が「2~3社」と回答。平均応募社数は、採用された経験のある人の場合2.53社、採用された経験のない人の場合2.47社とほぼ差がないことがわかる。
シニア世代はある程度応募する企業の的を絞って求職活動を行っているようだ。また、応募社数が多いことが、採用有無に影響しているわけではないことも示唆された。