「パンケーキ症候群」という言葉を聞いたことはありますか?
一見平和なワードのように感じますが、実は命に関わる危険もある恐ろしい症候群なんです。
というわけで今回は、私たちの生活に身近な食材が原因で起こる「パンケーキ症候群」について、症状や予防対策などをまとめてご紹介します。
「パンケーキ症候群」とは?
「パンケーキ症候群(Pancake syndrome)」とは、パンケーキなどを食べた直後に重度のアレルギー反応である「アナフィラキシーショック」を引き起こしてしまうことです。
医学的には「経口ダニアナフィラキシー(Pancake syndrome)」と呼ばれ、アレルギーの原因はパンケーキに含まれる小麦粉などの成分ではなく、パンケーキミックス粉などに潜む “ダニ” 。パンケーキを介して、ダニ由来のアレルゲンタンパク質を摂取することで発症します。
1度開封したミックス粉が余り、次の機会に使おうとキッチンの戸棚などで保管しているという人はいないでしょうか?実はこれが危険な行為で、パンケーキなどのミックス粉はダニにとって好物なのだそう!
ちょっとぞっとする話なのですが、長期間の常温保存などが原因でミックス粉がダニの温床になってしまうことは少なくないのだとか。それに気づかず料理に使って食べてしまうことで、パンケーキ症候群になってしまうというわけなのです。
加熱調理することでダニは死にますが、死骸や排泄物の中にもアレルゲン物質は残っているため、パンケーキのように焼いた場合にもアレルギー発症の可能性はあります。
ちなみに欧米ではパンケーキによる事例が多かったためこのような俗称がつきましたが、日本ではお好み焼きで発症する人も多いということ。発症はパンケーキミックス粉やお好み焼きミックス粉に限ったものではなく、その他の注意したい粉ものについても後述しているのでチェックしてみてください。