雪道やダートを力強く走破する走りの安定感
パワーユニットは3気筒DOHCターボで64PS、100Nm、さらにリチウムイオン電池を動力源とする2.7PS、40Nmのモーターがアシストする。このユニットは、スタートから2000回転あたりまで、ややトルク不足を感じるが、中間域でのアクセルレスポンスは軽快感がある。0→80km/hの加速は9秒台なので、速いスーパートールではないが、走りの安定感が秀れている。100~120km/hあたりの直進性、とくに後輪の安定感が、運転をしていて、安心感につながるのだ。
さらに、後輪の安定感は、ダートや砂利路などのセミオフロード的な路面を走破した時に、実感できる。スーパーハイトワゴンで160mmの最低地上高(4WD)だが、コーナーでの腰高感もない。4WD専用のサスペンションと、15インチタイヤの恩恵は大きい。雪道やダートを力強く走破するアウトドア派の軽スーパーハイトワゴンだ。
もちろん室内の使い勝手もハンズフリーで開くスライドドアや路面から620mmの開口部で、高さも1080mmあるバックドアは、開閉時の瞬間は重いが、一度動かせば、自重で開も閉も動いてくれる。後席も高めの着座位置だがBピラーのハンドグリップの使い勝手がよく、身長140cmが立って歩ける室内は広い。専用のエアコン吹き出し口も親切設計。後席は、前席背もたれの助手席側に折り畳みのテーブルも備わっている。後席の背もたれはリクライニングもするので、快適な移動は楽しめる。
デジタルルームミラーやマルチアラウンドモニターで、車両周囲への安全対策もハイレベル。マイナーチェンジモデルとは思えないフレッシュな感覚が「デリカ ミニ」の人気のポイントだ。
■関連情報
https://www.mitsubishi-motors.co.jp/lineup/delica_mini/
文/石川真禧照 撮影/萩原文博